Y2021M10E1Q39|第2021年10月公表(第一種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問
腎臓・泌尿器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、糸球体濾過、尿細管での再吸収、正常尿の性状、腎臓の体液調節及び尿素窒素の検査が問われています。
尿素窒素は、通常、尿ではなく血液を採取して測定する血中尿素窒素として広く用いられます。
解説
腎臓は、血液を濾過して尿を作り、体内の水分、電解質、酸塩基平衡を調節し、不要物を排出します。
腎小体と原尿
腎臓の基本単位であるネフロンは、腎小体と尿細管からなります。
腎小体は腎皮質にあり、糸球体とボウマン嚢で構成されます。
糸球体では、水、電解質、ブドウ糖、アミノ酸、尿素などの小さな血漿成分がボウマン嚢へ濾し出され、原尿が作られます。
血球や大部分の血漿蛋白質は、通常ほとんど濾過されません。
尿細管での再吸収
原尿が尿細管を通る間に、大部分の水分、ブドウ糖、アミノ酸、必要な電解質などが血液中へ再吸収されます。
一部の物質は尿細管へ分泌され、最終的な尿が作られます。
正常尿の性状
正常な尿は通常、淡黄色で、固有の臭気を持ち、一般に弱酸性です。
色、臭い、pHは、水分摂取、食事、薬剤、運動などによって変化します。
腎臓の調節機能
尿の生成・排出によって、次の働きを行います。
- 体内水分量の調節
- ナトリウム、カリウムなどの電解質濃度の調節
- 酸塩基平衡の維持
- 尿素などの老廃物の排出
尿素窒素
蛋白質が分解されるとアンモニアが生じ、肝臓で尿素へ変換されます。
尿素は血液で腎臓へ運ばれ、尿中へ排出されます。
健康診断などで広く測定される尿素窒素は、通常、血液中の濃度を調べる血中尿素窒素、すなわちBUNです。
一般の尿検査では、尿蛋白、尿糖、尿潜血などが調べられます。
ひっかけポイント
名称に「尿素」と付いていても、BUNは血液検査です。尿を採取する検査と混同しないようにします。
健康管理のポイント
BUNだけで腎疾患を診断できません。血清クレアチニン、推算糸球体濾過量、尿検査などと合わせ、異常があれば産業医へつなげます。
選択肢の確認
1.腎臓の皮質にある腎小体では、糸球体から蛋白質以外の血漿成分がボウマン嚢に濾し出され、原尿が生成される。
記述としては正しい。
糸球体から小分子の血漿成分がボウマン嚢へ濾過され、原尿が作られます。大部分の蛋白質は通常通過しません。
2.腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。
記述としては正しい。
尿細管では、大部分の水分と身体に必要な成分が血液中へ再吸収されます。
3.尿は淡黄色の液体で、固有の臭気を有し、通常、弱酸性である。
記述としては正しい。
正常尿は通常淡黄色で固有の臭気を持ち、一般に弱酸性です。
4.尿の生成・排出により、体内の水分の量やナトリウムなどの電解質の濃度を調節するとともに、生命活動によって生じた不要な物質を排出する。
記述としては正しい。
腎臓は水分・電解質を調節し、生命活動で生じた不要物を尿中へ排出します。
5.尿の約 95%は水分で、約 5%が固形物であるが、その成分が全身の健康状態をよく反映するので、尿を採取して尿素窒素の検査が広く行われている。
正答。記述としては誤り。
尿の約95%が水分である点は概ね正しいですが、尿素窒素は通常、尿ではなく血液を採取してBUNとして測定します。
覚えるポイント
- 腎小体では糸球体濾過により原尿が作られる。
- 尿細管では水分と必要物質が再吸収される。
- 正常尿は通常淡黄色で弱酸性である。
- 腎臓は水分、電解質、酸塩基平衡を調節する。
- 尿素窒素は通常、血液検査のBUNとして測定する。