116F64|第116回 医師国家試験 過去問
総合診療・救急・ケア救急・集中治療外傷初期診療
入院し、経過をみた。翌日のバイタルサイン:体温37.2℃、脈拍128/分(整)、血圧98/50mmHg、呼吸数20/分。 この時点で適切な対応はどれか。2つ選べ。
2つ選択
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正解: a・c
正解
- a 血球数算定
- c 腹部超音波検査
解説
前問までの経過から、この患者では脾損傷を含む腹腔内出血が問題になっています。翌日に頻脈と血圧低下が出現しており、まず考えるべきなのは再出血や血腫増大です。
この時点で重要なのは、すぐに再評価して、
- 出血が進んでいるか
- 貧血が進行しているか
- 腹腔内液体貯留が増えているか
を確認することです。
そのため適切なのは、
- 血球数算定
- 腹部超音波検査
の2つです。
それぞれの意義
血球数算定
HbやHtの低下を確認し、出血進行の有無を評価します。保存的加療を続けられるか、介入が必要かを判断する重要な材料です。
腹部超音波検査
ベッドサイドで迅速に行うことができ、腹腔内液体貯留の増加を確認できます。循環動態が悪化している患者の再評価として有用です。
各選択肢の検討
a 血球数算定
適切です。再出血の評価に直結します。b 脾臓摘出術
誤りです。再出血が疑われても、まずは現状を再評価してから治療方針を決めます。状態や画像所見によっては塞栓術や手術を検討します。c 腹部超音波検査
適切です。迅速な再評価に有用です。d 上部消化管内視鏡検査
誤りです。消化管出血を示す所見はなく、病態に合いません。e 大動脈内バルーンパンピング〈IABP〉
誤りです。IABPは主に心原性ショックで用いる補助循環であり、外傷性出血には適応がありません。
ひっかけポイント
頻脈と低血圧をみると、すぐに手術を選びたくなります。
しかし、この設問でまず求められているのは、再出血の有無を迅速に確認することです。
覚えるポイント
- 保存的にみている外傷患者が悪化したら、まずHbの再確認と腹腔内出血の再評価を行います。
- その結果を踏まえて、塞栓術や手術を判断します。