107AM054第107回 助産師国家試験 過去問

次の文を読み53、54の問いに答えよ。Aさん(31歳、経産婦)は身長156 cm、体重59 kg。妊娠中、母児ともに経過は順調であった。妊娠37週3日、20時に腹部緊満感の増強で来院し、内診所見は子宮口4 cm開大、展退度30%、Station -3、陣痛間欠10分であり、そのまま入院した。入院時の胎児心拍数陣痛図では、胎児心拍数基線は145 bpm、基線細変動は正常で一過性頻脈がみられた。妊娠37週4日、6時の胎児心拍数陣痛図(別冊No. 2)を別に示す。その後、Aさんは4,100 gの児を出産した。会陰裂傷はⅣ度であり会陰裂傷縫合術が行われた。分娩後のAさんへの対応で適切なのはどれか。2つ選べ。

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2つ選択
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正解: 1・2

正答

1、2

この問題のポイント

第Ⅳ度会陰裂傷は肛門括約筋に加えて直腸粘膜まで損傷します。縫合部の感染と便による再離開を防ぐため、抗菌薬と緩下薬を用います。

解説

第Ⅳ度裂傷では腟・会陰創が直腸内腔まで連続するため、腸内細菌による創感染、膿瘍、縫合不全、直腸腟瘻、便失禁が問題になります。このため周術期から抗菌薬を投与し、緩下薬で便を軟らかく保って、排便時の強いいきみと硬便による創部圧迫を避けます。食事は腸管・創の状態と施設方針に合わせて段階的に調整し、直ちに一律の普通食とする選択肢ではありません。血圧測定間隔は全身状態と出血に応じて決めます。安定後は血栓予防や回復のため段階的に離床し、トイレ以外の動作を一律に禁じません。

選択肢の確認

1.緩下薬を投与する。:硬便と努責による縫合部負担を減らすため適切です。
2.抗菌薬を投与する。:直腸粘膜まで達する汚染創の感染予防に必要で、適切です。
3.食事は普通食にする。:腸管機能と便性を考慮して調整するため、直ちに一律の普通食とはしません。
4.血圧を2時間ごとに測定する。:第Ⅳ度裂傷に固有の対応ではなく、出血・循環状態に応じた産後観察を行います。
5.トイレ歩行以外は動かないようにする。:長期の厳格な安静は不要で、状態に応じ安全に離床します。

覚えるポイント

第Ⅲ・Ⅳ度裂傷後は感染予防、便軟化、疼痛、排便・排尿、創部、便失禁症状を確認し、退院後も骨盤底機能をフォローします。

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