107PM053第107回 助産師国家試験 過去問

次の文を読み51~53の問いに答えよ。Aさん(19歳、初妊婦、派遣労働者)は夫(24歳、無職)と2人暮らし。Aさんは妊娠8週3日で妊娠の届出のために市役所に来所した。昨年の世帯収入は250万円であった。Aさんは市の助産師に「夫は前の職場で人間関係がうまくいかず、うつ状態になり、今も仕事をしていません。これまでは私の収入で生活できていましたが、両親とは疎遠でこれからかかるお金のことが心配です」と話した。Aさんは妊娠37週、2,420 gの女児を正常分娩で出産した。産後の血圧は安定していたため、産後5日に退院し、児は日齢14に2,560 gで退院した。産後2週の産婦健康診査でエジンバラ産後うつ病質問紙票〈EPDS〉が10点だったと病院から市に連絡があったため、産後20日に市から委託を受けた助産師が訪問した。児は体重2,740 gで健康状態は良好であった。Aさんは「夫と一緒に育児をしていますがうまくできません。不安が大きいですし、睡眠不足でとても疲れています」と泣きそうな表情で話した。助産師の対応で最も適切なのはどれか。

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正解: 4

正答

4

この問題のポイント

EPDS 10点、不安・疲労・睡眠不足、乏しい支援という複数のリスクがあり、委託訪問をした助産師は要支援児童等と思われる者として市へ情報提供し、継続支援につなぐ。

解説

Aさんは若年、経済的不安、夫の精神的不調、親族との疎遠に加え、産後にはEPDS 10点と涙ぐむ様子がある。児の発育が良好でも、養育者の心身状態を含めて家庭全体を評価する必要がある。助産師は自殺念慮、休息、育児状況、夫婦の支援力を確認し、訪問を委託した市へ速やかに共有して、保健師、医療、産後ケア、福祉等の継続支援を調整する。

選択肢の確認

1.子育て中の母親との交流を勧める。:将来の孤立予防には役立つが、現在の抑うつリスクを市へ共有せず交流だけ勧めるのは不十分である。
2.両親に支援を依頼するように勧める。:両親とは疎遠という情報があり、利用可能性を確認せず依頼を求めるのは適切でない。
3.ファミリーサポートセンターを紹介する。:選択肢の一つにはなるが、まずリスクを市と共有し包括的な支援計画を整える必要がある。
4.要支援児童等と思われる者であることを市に情報提供する。:複数の養育リスクを市へ伝え、母子への切れ目ない支援につなげる対応である。

覚えるポイント

児が健康でも養育者のEPDS、表情、睡眠、支援者、経済状況を統合する。要支援と考えたら自治体へ共有して支援を途切れさせない。

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