109AM053第109回 助産師国家試験 過去問

次の文を読み51~53の問いに答えよ。Aさん(19歳、初産婦)は高校在学中に妊娠し、卒業後、妊娠38週で近くのクリニックで出産し、母子ともに経過良好である。Aさんは現在、実母と同居している。パートナー(18歳、アルバイト)は近隣に住み、入籍はしたが同居の予定はない。退院2週後、市の助産師がAさん宅への新生児訪問を実施した。Aさんは「母やパートナーは仕事で忙しく、話をする時間がなくて寂しい。入院時に育児のことを教えてもらったけど、どうしていいか分からなくなることがある。赤ちゃんはよく泣きます。母乳をあげた後、不安なのでミルクを追加しています」と話した。児の前額には脂漏性湿疹がみられた。児の衣服は整っている。母乳分泌は良好で、児の体重増加は60 g/日である。助産師は、児の洗顔と体温調節の方法を指導し、母乳だけで様子を見るように伝えた。Aさんの妊娠をきっかけに、高校では性教育の必要性を実感し、市の助産師に性教育を依頼した。依頼を受けた助産師は、包括的セクシュアリティ教育を取り入れた性教育を行うことにした。教育内容に取り入れるのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・2

正答

1、2

この問題のポイント

包括的セクシュアリティ教育は、知識だけでなく人権、対人関係、意思決定、安全を守る実践的技能を育てる。

解説

包括的セクシュアリティ教育では、同意、尊重、コミュニケーション、交渉や援助要請などの対人関係スキルを扱う。また、コンドームの適切な使用など性感染症を予防する具体的方法を、発達段階に応じて科学的に学ぶ。避妊具の携帯を恥としたり、中絶を一律に道徳的非難の対象としたりすると相談と予防行動を妨げる。性の価値観は多様であり、特定の社会共通価値を押し付けず、自己決定と他者の権利を尊重する力を養う。

選択肢の確認

1.対人関係スキル:同意を確認し、気持ちを伝え、相手の権利も尊重する実践力として重要である。
2.性感染症を予防する具体的な方法:コンドームの使用や検査・受診など、科学的で行動可能な知識を含める。
3.避妊具を携帯するのは恥ずかしいこと:安全行動を羞恥と結び付け、避妊の準備を妨げる価値判断である。
4.人工妊娠中絶は倫理的に問題であること:一方的な道徳判断を教えるのでなく、健康・権利・選択を非難せず扱う。
5.性に対する社会共通の価値観を守ること:価値観の多様性と人権を尊重し、単一価値を押し付ける教育ではない。

覚えるポイント

包括的性教育は「科学的知識+同意・尊重・関係スキル+具体的な安全行動」。

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