52AM075第52回 視能訓練士国家試験 過去問

8歳の男児。幼少時から頭位異常がみられ、最近、学校健診で視力不良を指摘され受診した。調節麻痺薬点眼後の視力は右0.2(1.2×-1.75D)、左0.3(1.2× -2.00D)。両眼とも前眼部、中間透光体および眼底に異常を認めない。眼位は正位、眼球運動制限はなかった。右への顔回しと右方視で振幅が増大する眼振がみられた。この患児で正しいのはどれか。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

先天眼振の代償頭位をプリズムで軽減する方法を問う問題です。

解説

右への顔回しをしており、右方視で眼振が増大するので、静止位は左方視にあります。頭位を減らすには、正面を向いたまま両眼が左方視の位置になるようプリズムで像をずらします。

両眼を左へ向けるには、プリズムの基底を右側に置きます。右眼では基底が耳側(外方)、左眼では基底が鼻側(内方)にあたるので、右基底外方・左基底内方の組合せになります。

選択肢の確認

1.頭部MRI を行う。
誤り。眼位は正位で眼球運動制限もなく、頭部MRIの適応ではない。

2.近視の矯正は不要である。
誤り。−1.75 D・−2.00 Dの近視は矯正が必要である。

3.Knapp 法の手術が適応となる。
誤り。Knapp法は上転障害に対する筋移動術である。

4.教室の席は黒板に向かって左側が良い。
誤り。静止位が左方にあるため、席は黒板に向かって右側が適する。

5.右基底外方と左基底内方のプリズム装用で頭位異常が軽減する。
正しい。右基底外方と左基底内方のプリズムで両眼が左方視となり頭位異常が軽減する。

覚えるポイント

  • 眼振の静止位=眼振が最小になる眼位。代償頭位はここを使うために生じる。
  • プリズムで両眼を静止位の方向へ向ける(基底は静止位と反対側)。
  • 手術ではKestenbaum法で静止位を正面に移す。

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