56AM075第56回 視能訓練士国家試験 過去問

2 歳3 か月の男児。生後6 か月ころからの眼位異常を主訴に来院した。初診時、左への頭部傾斜があり、頭位を正すと左眼固視で右眼の外上転がみられた。両眼とも中心固視良好で、前眼部、中間透光体および眼底には異常はなかった。経過観察後、頭部傾斜の改善目的で4 歳11 か月時に手術を予定した。術前検査時の9 方向むき眼位(別冊No. 13A)と頭部傾斜試験の写真(別冊No. 13B)を別に示す。この患児に対する術式として適切でないのはどれか。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

先天上斜筋麻痺に対する術式の選択を問う図問題です。

解説

左への頭部傾斜右眼の外上転という所見から、右上斜筋麻痺と診断されます。この症例では上下偏位と頭位異常の改善が目的なので、上下方向に作用する術式を選びます。

原田-伊藤法(上斜筋前部前転)外方回旋の矯正に特化した術式で、上下偏位を大きく変えません。頭部傾斜の改善が目的のこの症例では適切ではありません。

選択肢の確認

1.右原田-伊藤法
正しい。原田-伊藤法は回旋の矯正に特化し上下偏位の改善には適さない。

2.右外直筋後転術
誤り。右外直筋後転は併存する水平偏位の矯正として選択されうる。

3.右下斜筋減弱術
誤り。右下斜筋減弱術は上斜筋麻痺の第一選択の術式である。

4.右上直筋後転術
誤り。右上直筋後転術は右眼の上転を弱める適切な術式である。

5.左下直筋後転術
誤り。左下直筋後転術は左眼の下転を弱め右眼に合わせる適切な術式である。

覚えるポイント

  • 上斜筋麻痺=下斜筋減弱術が第一選択(下斜筋過動が強い場合)。
  • 上下偏位が大きい=患眼の上直筋後転、対側眼の下直筋後転。
  • 原田-伊藤法=上斜筋前部前転。外方回旋の矯正に用いる。

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