51AM073|第51回 視能訓練士国家試験 過去問
5歳の男児。生後早期から内斜視がみられ、生後5か月のときに自宅近くの眼科を受診した。定期的に検査を受けていたが、積極的な治療はしていなかった。母親が今後のことを聞きたいと来院した。調節麻痺薬点眼後の視力は右1.2(1.2× +1.00D)、左0.07(0.07×+1.25D)で、大型弱視鏡検査では、右眼固視での他覚的斜視角が+12°、自覚的斜視角は+10°であった。眼位写真(別冊No. 9A)及び眼底写真(別冊No. 9B)を別に示す。この患児の母親への説明で正しいのはどれか。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
治療されなかった乳児内斜視の予後を説明する図問題です。
解説
左眼は調節麻痺下でも0.07(矯正不能)で、眼底写真から偏心固視が確認され、遠視も+1.25 Dと軽度です。5歳という年齢と偏心固視から、弱視治療で正常視力まで回復させることは困難です。
遠視が軽度なので眼鏡の必要はなく、右眼の視力が低下することもなく、斜視角は経年的に変化しえます。したがって説明としては、整容面が気になれば斜視手術で眼位を治せるというものが正しくなります。
選択肢の確認
1.眼鏡をかける必要があります。
誤り。遠視は+1.25 Dと軽度で眼鏡の必要はない。
2.将来右眼も視力が低下してきます。
誤り。固視眼である右眼の視力が低下することはない。
3.眼位が気になれば斜視手術で治します。
正しい。整容面が気になれば斜視手術で眼位を矯正できる。
4.将来斜視の角度は変化することはありません。
誤り。斜視角は経年的に変化しうる。
5.左眼の視力は弱視訓練をすれば正常になります。
誤り。5歳で偏心固視があり、正常視力までの回復は困難である。
覚えるポイント
- 感受性期を過ぎた偏心固視の弱視は治療への反応が乏しい。
- 乳児内斜視は早期手術(生後6か月〜2歳)が両眼視の獲得に有利。
- 治療時期を逃した場合でも、整容目的の手術は成人後も可能。