52AM073|第52回 視能訓練士国家試験 過去問
48 歳の女性。9か月前からの両眼の充血、乾燥感と羞明、水平複視を主訴に来院した。視力は右0.3(1.2×-2.00D)、左0.2(1.2×-2.00D)で、両眼とも上転と外転の不全がみられる。大型弱視鏡検査での第1眼位の自覚的斜視角は、+13°、 L/R2°、Ex4°である。前眼部写真と眼窩MRI の結果(別冊No. 12)を別に示す。考えられる疾患はどれか。

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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
両眼の充血・乾燥感・複視と眼窩MRIから疾患を判断する図問題です。
解説
両眼性の充血・乾燥感・羞明に、上転と外転の不全(下直筋と内直筋の線維化)を伴い、眼窩MRIで外眼筋の筋腹の腫大がみられる所見は、甲状腺眼症の典型です。眼瞼後退により露出面積が増えて乾燥感と充血が生じます。
障害されやすい順は下直筋>内直筋>上直筋>外直筋(I'M SLOW)で、下直筋の線維化が上転制限を、内直筋の線維化が外転制限を説明します。
選択肢の確認
1.甲状腺眼症
正しい。両眼性で下直筋・内直筋の線維化による上転・外転不全は甲状腺眼症である。
2.外転神経麻痺
誤り。外転神経麻痺では上転制限は生じない。
3.重症筋無力症
誤り。重症筋無力症では外眼筋の腫大はみられない。
4.動眼神経麻痺
誤り。動眼神経麻痺では外転は保たれ眼瞼下垂を伴う。
5.内頸動脈海綿静脈洞瘻
誤り。内頸動脈海綿静脈洞瘻では拍動性眼球突出と血管雑音を伴う。
覚えるポイント
- 甲状腺眼症=眼瞼後退・眼球突出・外眼筋腫大(筋腹、腱は保たれる)。
- 障害されやすい順=下直筋>内直筋>上直筋>外直筋(I'M SLOW)。
- 牽引試験陽性。上方視で眼圧が上昇する。