53AM075|第53回 視能訓練士国家試験 過去問
4 歳の女児。幼稚園の健診で内斜視を指摘され自宅近くの診療所を受診した。右+2.50D、左+3.50D の眼鏡を作製したが、眼鏡を装用しても時々内斜するため紹介受診した。眼位は眼鏡装用で近見20 ΔET’、遠見5 ΔET。現況の眼鏡での矯正視力は右(1.0)左(0.6)だった。アトロピン硫酸塩を用いた屈折検査で、屈折値は右+3.50D 左+6.00D だった。次に行うべき対応で誤っているのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
部分調節性内斜視の4歳児に対する次の対応を問う問題です。
解説
アトロピン下の屈折値(右+3.50 D、左+6.00 D)は現在の眼鏡度数より強く、眼鏡が低矯正です。また左眼の矯正視力が0.6と不同視弱視があります。したがって、まず完全矯正眼鏡に作り替え、左眼の弱視訓練を行い、そのうえでAC/A比の測定や加入レンズの適応を判断します。
残余斜視の手術は、屈折を完全に矯正し弱視を治療してから残る斜視角に対して検討するものであり、この段階で行うのは誤りです。
選択肢の確認
1.AC/A 比を測定する。
誤り。AC/A比の測定は二重焦点眼鏡の適応判断に必要である。
2.残余斜視の手術を行う。
正しい。屈折矯正と弱視治療を行う前に手術を行うのは適切でない。
3.左眼の弱視訓練を行う。
誤り。左眼の弱視訓練は必要な対応である。
4.近見に凸レンズを付加し二重焦点眼鏡の適応を判断する。
誤り。近見に凸レンズを付加して二重焦点眼鏡の適応を判断するのは適切である。
5.アトロピン硫酸塩を用いた検査結果での完全矯正眼鏡に作り替える。
誤り。アトロピン下の屈折値で完全矯正眼鏡に作り替えるのは必要な対応である。
覚えるポイント
- 順序=完全屈折矯正→弱視治療→残存斜視角に対する手術。
- 視力に差があると術後の眼位が戻りやすい。
- 近見の内斜視が大きい場合は高AC/A比を疑い、加入レンズの効果を確認する。