53PM066|第53回 視能訓練士国家試験 過去問
72 歳の男性。昨日の起床時から眼が動かしにくいことを主訴に自宅近くの診療所を受診した。眼球運動障害を指摘され精査のため紹介受診した。意識は清明。歩行障害や感覚異常を認めない。高血圧で内服薬を服用している。瞳孔不同はなく対光反射は正常である。5 方向と輻湊の眼位(別冊No. 4)とを別に示す。障害部位はどれか。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
5方向の眼位と輻湊から病巣を局在診断する図問題です。
解説
高齢者に突然生じた眼球運動障害で、**左方視で両眼とも動かない(側方注視麻痺)のに輻湊は保たれ、瞳孔と対光反射は正常という所見は、水平注視中枢である左傍正中橋網様体(PPRF)**の障害を示します。
PPRFは同側への側方注視を司るため、障害されるとその方向への共同運動が両眼とも失われます。高血圧を背景とした脳幹梗塞が原因と考えられます。
選択肢の確認
1.後交連
誤り。後交連の病変では上方注視麻痺と光近反応解離が生じる。
2.左内側縦束(MLF)
誤り。左内側縦束の障害では左眼の内転のみが障害される。
3.左傍正中橋網様体(PPRF)
正しい。左方視の共同運動が失われており左傍正中橋網様体の障害である。
4.右外転神経核
誤り。右外転神経核の障害では右方視が障害される。
5.右動眼神経核
誤り。右動眼神経核の障害では眼瞼下垂と瞳孔異常を伴う。
覚えるポイント
- PPRF=水平注視中枢(橋)。障害で同側への側方注視麻痺。
- MLF=内転のみの障害(核間麻痺)。輻湊は保たれる。
- riMLF=垂直注視中枢(中脳)。Parinaud症候群では上方注視麻痺。