55PM071第55回 視能訓練士国家試験 過去問

69 歳の女性。2 か月前から自宅近くの診療所で左眼充血のため点眼治療を受けていた。最近、複視や眼球突出が出現したため紹介され来院した。左眼前眼部写真(別冊No. 11)を別に示す。視力は右0.8(1.2×cyl-1.50 D 80°)、左0.4(1.0×cyl-2.25 D 100°)。考えられるのはどれか。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

充血・複視・眼球突出から病態を判断する図問題です。

解説

点眼治療に反応しない難治性の充血に、複視と眼球突出が加わったという経過は、内頸動脈海綿静脈洞瘻を強く示唆します。動脈血が海綿静脈洞へ逆流し、眼窩の静脈圧が上昇するためです。

結膜血管がらせん状に怒張して太くなり(結膜炎の充血とは異なる)、拍動性眼球突出と血管雑音、眼圧上昇、外転神経麻痺を伴います。

選択肢の確認

1.強膜炎
誤り。強膜炎では深部の強い疼痛を伴い眼球突出はきたさない。

2.甲状腺眼症
誤り。甲状腺眼症は両眼性のことが多く、難治性充血の経過とは異なる。

3.慢性結膜炎
誤り。慢性結膜炎では複視や眼球突出は生じない。

4.悪性リンパ腫
誤り。悪性リンパ腫では眼球突出を生じうるが結膜血管のらせん状怒張は伴わない。

5.内頸動脈海綿静脈洞瘻
正しい。難治性充血・複視・眼球突出の組合せは内頸動脈海綿静脈洞瘻である。

覚えるポイント

  • 内頸動脈海綿静脈洞瘻=拍動性眼球突出・血管雑音・らせん状の結膜血管怒張・眼圧上昇。
  • 海綿静脈洞内を走る外転神経が障害されやすい。
  • 診断=MRA・脳血管撮影。治療=血管内治療。

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