60AM011|第60回 理学療法士国家試験 過去問
Parkinson 病患者30 名に対してリズミカルな運動を導入した。導入1 週後の歩 行速度の変化について、統計処理を実施したところ、有意差(p <0.05)を認めた。 選択した統計処理で適切なのはどれか。 なお、歩行速度のデータは正規分布を示す。
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正解: 1
正答
1.Paired-t 検定
この問題のポイント
対応のあるデータ(同一患者の介入前と介入後)を比較し、変化の有無を検証する際、データが正規分布を示す場合、対応のあるt検定が最も適切である。特に、歩行速度という間隔尺度の連続データで、サンプルサイズ(30名)が十分にあり、正規性が確認されているため、Paired-t検定が統計的に最も妥当。
解説
Parkinson病患者30名に対してリズミカルな運動を導入したという設定から、対象は「同一群」であり、介入前と介入後の比較である。この構造は「対応のある2群」の比較に該当する。また、問題文に「歩行速度のデータは正規分布を示す」と明記されており、ノンパラメトリック検定(順位ベース)ではなく、パラメトリック検定が適している。したがって、対応のある2群の平均値の差を検定するPaired-t検定が最も適切である。
選択肢の確認
1.Paired-t 検定:対応のある2群、正規分布、連続データ → 適切。
2.一元配置分散分析:2群ではt検定と同等の結果を出すが、対応のあるデータでは不適切。
3.Kruskal-Wallis 検定:3群以上の非正規データに用いる。対応なし・複数群の比較に限る。
4.Mann-Whitney のU 検定:対応のない2群の比較。本問は対応あり。
5.Wilcoxon の符号順位検定:正規分布が不明な場合に用いられるが、本問では正規分布が確認されているため不適。
覚えるポイント
「対応あり」「正規分布」「変化の検証」があれば、Paired-t検定が最初に考えるべき統計的手法である。理学療法の介入効果評価では、患者の時間軸上の変化を捉える際、この検定が標準的である。