第108回

108PM020|第108回 保健師国家試験 過去問

食事バランスガイドの図を示す。主菜にあたるのは①〜④のどれか。

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解答・解説を見る

正解3

正答

3.③

この問題のポイント

食事バランスガイドのコマの図から、主菜の段を読み取る問題です。コマは十分にとりたい料理区分ほど上に大きく描かれ、上から主食、副菜、主菜の順に並びます。最下段には牛乳・乳製品と果物が左右に並びます。図で区分名が書かれているのは最下段右の「果物」だけなので、上から数えても下から数えても③が主菜だとわかります。

解説

図の全体は、逆円錐形のコマです。上面の中央にはコップが軸として立っています。その横には走る人のイラストと、コマの回転を示す円形の矢印が描かれています。本体は、下へいくほど細くなる3つの段と、縦の線で左右に分かれた最下段でできています。①は最上段、②は2段目、③は3段目、④は最下段の左半分を指しています。最下段の右半分には「果物」と書かれています。区分名があるのはここだけなので、ほかの段は位置から判断します。

食事バランスガイドは、2005年(平成17年)に厚生労働省と農林水産省が作りました。2000年の食生活指針を具体的な行動に結びつけるため、1日に「何を」「どれだけ」食べればよいかを示しています。最大の特徴は、栄養素や食品ではなく料理を単位にしている点です。量は「つ(SV)」で数え、SVはサービングの略です。カレーライスのように複数の区分の材料を含む料理は、主材料ごとに各区分へ振り分けて数えます。栄養の専門知識がなくても、ふだんの食事を料理の皿数に置き換えて振り返れるため、健康教育や保健指導で広く使われています。

コマを構成する5つの料理区分について、1つ(SV)の基準と、基本形(おおよそ2,200±200kcal)での1日の目安量をまとめます。

  • 主食(ごはん、パン、麺):炭水化物の供給源です。主材料に由来する炭水化物約40gで1つ(SV)とし、ごはん小盛り1杯程度がこれにあたります。1日5〜7つ(SV)です。
  • 副菜(野菜、きのこ、いも、海藻料理):ビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源です。主材料の重量約70gで1つ(SV)とし、1日5〜6つ(SV)です。
  • 主菜(肉、魚、卵、大豆料理):たんぱく質の供給源です。主材料に由来するたんぱく質約6gで1つ(SV)とし、卵1個の目玉焼き程度がこれにあたります。1日3〜5つ(SV)です。
  • 牛乳・乳製品:カルシウムの供給源です。主材料に由来するカルシウム約100mgで1つ(SV)とし、1日2つ(SV)です。
  • 果物:ビタミンCやカリウムの供給源です。主材料の重量約100gで1つ(SV)とし、1日2つ(SV)です。

目安量は性別・年齢・身体活動量で増減し、上の数値は基本形のものです。コマは十分にとりたい順に、上から主食、副菜、主菜と並び、基本形の目安量もおおむねこの順に多くなっています。牛乳・乳製品と果物は同じくらいの量と考えられるため、最下段に並べて描かれています。副菜が主菜より上にあるのは、野菜などの料理を主菜より多くとる必要があるという意味です。肉や魚の料理に偏り、野菜が足りなくなりがちな食事を見直す視点になります。

コマの形そのものにも意味があります。どれかの区分が不足するとバランスが崩れて倒れてしまいます。また、回転(運動)してはじめて安定します。図の走る人と回転の矢印は運動を、軸のコップは食事に欠かせない水・お茶を表しています。原図では、コマを回すひもが菓子・嗜好飲料を表し、「楽しく適度に」というメッセージが添えられています。油脂や調味料は料理の中に含まれるものとして扱い、独立した段はありません。

以上から、上から3段目の③が主菜です。下から確かめても、最下段の右が果物なので左の④は牛乳・乳製品、そのすぐ上の③が主菜となり、結論は同じです。「主食」と「主菜」は字面が似ているので、主食は一番上、主菜は3段目と位置で覚えておくと確実です。

地域保健では、主食・主菜・副菜をそろえることが食生活改善の基本的な目安になります。出題当時の健康日本21(第二次)には「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事が1日2回以上の日がほぼ毎日の者の割合の増加」という目標項目がありました。現在は、2024年度からの健康日本21(第三次)の「バランスの良い食事を摂っている者の増加」の指標に引き継がれています。食育推進基本計画にも同様の目標が掲げられてきました。

また、区分の分け方は6つの基礎食品群と混同しやすいので注意が必要です。6つの基礎食品群では、いもは穀類と同じ第5群、海藻は牛乳・乳製品と同じ第2群です。一方、食事バランスガイドではどちらも副菜に入ります。食品を栄養素の働きで分けるのか、料理として分けるのかという違いを意識すると整理しやすくなります。

選択肢の確認

1.①:コマの最上段で最も面積の大きい段を指しており、主菜ではなく主食(ごはん、パン、麺)にあたります。炭水化物の供給源で、基本形の目安量は1日5〜7つ(SV)と5区分のなかで最も多くなっています。「主食」と「主菜」は字面が似ていて取り違えやすいので注意します。「コマの最上段の区分」や「炭水化物の供給源となる区分」を問われた場合は、この選択肢が正答になります。

2.②:上から2段目を指しており、野菜、きのこ、いも、海藻を主材料とする副菜にあたるため、主菜ではありません。ビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源です。主菜より上にあり、主菜より多くとることが求められる区分です。「野菜料理の区分」や「いも料理が含まれる区分」を問われた場合は、この選択肢が正答になります。

3.③:正答。上から3段目を指しており、肉、魚、卵、大豆・大豆製品を主材料とする主菜にあたります。たんぱく質の供給源となる料理の区分で、豆腐や納豆など大豆製品を使った料理も副菜ではなくここに入ります。「果物」がある最下段のすぐ上の段でもあり、上下どちらから確認しても主菜と判断できます。

4.④:最下段の左半分を指しており、右半分の果物と並んで描かれている牛乳・乳製品にあたるため、主菜ではありません。カルシウムの供給源で、基本形の目安量は果物と同じ1日2つ(SV)なので、同じ高さに並べて描かれています。牛乳・乳製品も動物性食品ですが、たんぱく質源の主菜とは別に、カルシウム源として独立した区分になっています。「カルシウムの供給源となる区分」を問われた場合は、この選択肢が正答になります。

覚えるポイント

  • コマは上から主食→副菜→主菜→牛乳・乳製品と果物(最下段で左右並列)の順です。上の段ほど十分にとりたい区分で、基本形の目安量もおおむね上ほど多くなっています。
  • 軸は水・お茶、回転は運動、ひもは菓子・嗜好飲料(楽しく適度に)を表します。どの区分が不足してもコマは倒れます。油脂・調味料は料理に含まれるものとして扱い、独立した区分はありません。
  • 2005年に厚生労働省と農林水産省が作り、食生活指針を具体的な行動に結びつけるためのものです。食品ではなく料理を単位とし、量は「つ(SV)」で数えます。
  • 1つ(SV)の基準は、主食が炭水化物約40g、副菜が主材料の重量約70g、主菜がたんぱく質約6g、牛乳・乳製品がカルシウム約100mg、果物が重量約100gです。基本形の1日量は主食5〜7、副菜5〜6、主菜3〜5、牛乳・乳製品2、果物2つ(SV)です。
  • いも・きのこ・海藻は副菜、豆腐や納豆などの大豆製品は主菜に入ります。6つの基礎食品群ではいもは第5群、海藻は第2群と分け方が違うので混同しないようにします。

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