74AM19|第74回 診療放射線技師国家試験 過去問
脳の MRA で MT パルスの付加によって生じるのはどれか。2つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 2・4
正答
2・4
この問題のポイント
MTパルスの磁化移動効果と、背景信号・SAR・脂肪・勾配磁場への影響を区別します。
解説
MT〈magnetization transfer〉パルスは自由水の共鳴周波数から外した強いRFを照射し、高分子に結合したプロトンを選択的に飽和させます。その飽和が自由水へ移ると脳実質など高分子を含む背景組織の信号が低下し、MRAでは血液信号とのコントラストが上がります。追加RFを照射するためRFエネルギー吸収が増え、SARは増大します。
選択肢の確認
1
1.騒音の増大
判定:正答ではない(記述は誤り)。 騒音の主因は傾斜磁場コイルの急速な切替による機械振動です。RFのMTパルス追加が主に騒音を増やすわけではありません。
2
2.SAR の増大
判定:正答(記述は正しい)。 強いオフレゾナンスRFを追加するので、被検体へ吸収されるRFエネルギーが増えてSARが上昇します。
3
3.脂肪信号の抑制
判定:正答ではない(記述は誤り)。 MTは高分子結合水との磁化移動を利用する背景抑制で、脂肪共鳴周波数を狙うCHESSのような選択的脂肪抑制ではありません。
4
4.脳実質の信号低下
判定:正答(記述は正しい)。 脳実質の結合プロトンを飽和させ、その磁化移動で自由水信号も低下させるため、脳実質背景が抑制されます。
5
5.磁場の時間変化率(dB/dt)の減少
判定:正答ではない(記述は誤り)。 dB/dtは傾斜磁場の時間変化率で、MTパルスというRF操作を加えても自動的に減少しません。
覚えるポイント
- MTパルス=高分子結合プロトンを飽和し、磁化移動で実質背景を抑制します。
- RF追加なのでSARは増大しますが、脂肪抑制やdB/dt低下を直接目的としません。
掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。
問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。