77AM79|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
X 線管装置の動作特性で正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、X 線管装置の動作特性として、管電流、ヒール効果、焦点、ブルーミング現象、焦点外 X 線が問われています。
正しいのは、ブルーミング現象は管電流条件で実効焦点寸法に影響するという記述です。
ブルーミング現象では、管電流が大きくなると電子ビームが広がり、実効焦点寸法が変化します。
解説
X 線管では、陰極フィラメントから放出された熱電子が陽極ターゲットへ加速され、焦点で X 線が発生します。
このとき、管電流が大きくなると、陰極から放出される電子数が増えます。
電子同士は負電荷を持つため、互いに反発します。
その結果、電子ビームが広がり、陽極上で電子が衝突する範囲、つまり実焦点が変化します。
このように、管電流増加などにより焦点寸法が大きくなる現象をブルーミング現象といいます。
焦点寸法が大きくなると、画像の幾何学的不鋭が増え、鮮鋭度に影響します。
ひっかけポイント
ブルーミング現象は、管電流条件と焦点寸法を結びつけて覚えます。
管電流が大きいほど電子ビームが広がり、実効焦点寸法が変化しやすくなります。
X 線管の代表的な動作特性
- 空間電荷効果:陰極付近の電子雲が管電流を制限する。
- ヒール効果:陽極側で X 線強度が低下する。
- ブルーミング現象:管電流増加により焦点寸法が変化する。
- 焦点外 X 線:焦点以外の陽極面などから発生する不要な X 線。
選択肢の確認
1.誤り。
空間電荷制限領域では、管電流は電極間距離の 2 乗に比例するのではありません。
Child-Langmuir の関係では、管電流は電極間距離の 2 乗に反比例する形で表されます。
2.誤り。
ヒール効果はターゲット角度の影響を受けます。
ターゲット角度が小さいほど、陽極側での X 線吸収が大きくなり、ヒール効果は強くなります。
3.誤り。
実焦点上の熱電子密度は、焦点内で完全に均等ではありません。
陰極のフィラメント形状や集束条件により、焦点内の電子密度分布は変化します。
4.正しい。
ブルーミング現象は、管電流が増加したときなどに電子ビームが広がり、実効焦点寸法に影響する現象です。
したがって、この選択肢が正答です。
5.誤り。
焦点外 X 線は、焦点以外の陽極面などから発生する不要な X 線です。
その強度は発生位置、陽極面、管球構造、遮蔽条件などに影響され、焦点近傍からのものが遠方に比べて常に強いと単純にはいえません。
覚えるポイント
- ブルーミング現象 = 管電流増加により焦点寸法が変化する現象。
- 管電流が大きいほど電子ビームが広がりやすい。
- ヒール効果はターゲット角度に影響される。
- 管電流は電極間距離の 2 乗に比例しない。
- 焦点外 X 線は画像コントラスト低下や不要照射の原因になる。