78PM86|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
立位胸部X 線写真と比較して、仰臥位ポータブル胸部X 線写真の特徴で正しい のはどれか。
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正解: 5
正答
5.心陰影に重なる肺血管の描出が不良になる。
この問題のポイント
立位胸部X線写真と、仰臥位ポータブル胸部X線写真の違いを問う問題です。
仰臥位ポータブル胸部X線写真では、通常、立位PA撮影とは異なり、ベッド上でAP方向に撮影します。
そのため、
- 心陰影が拡大して見えやすい
- 吸気が不十分になりやすい
- 肩甲骨が肺野に重なりやすい
- 胃泡が明瞭に見えにくい
- 心陰影や縦隔に重なる肺血管の描出が悪くなりやすい
といった特徴があります。
したがって、正しい選択肢は
5.心陰影に重なる肺血管の描出が不良になる。
です。
解説
立位胸部X線写真では、通常PA方向で撮影します。
患者は立位で十分に吸気し、肩甲骨を肺野の外へ逃がすようにポジショニングします。
また、胸部と検出器を近づけ、焦点・検出器間距離を十分にとることで、心臓の拡大を抑えた画像が得られます。
一方、仰臥位ポータブル撮影では、患者がベッド上に寝たまま撮影されることが多く、AP方向撮影になります。
AP方向では心臓が検出器から離れやすく、拡大して写ります。
また、十分な吸気が得られにくく、肩甲骨や軟部組織の重なりも増えやすくなります。
このような理由から、心陰影と重なる肺血管や後心臓部の肺野は見えにくくなります。
選択肢の確認
1.胃泡が明瞭になる。
誤りです。
立位では胃内の空気が上方に集まり、左横隔膜下に胃泡として見えやすくなります。
仰臥位では空気の分布が変わり、胃泡は立位ほど明瞭になりにくいです。
2.心陰影が縮小する。
誤りです。
仰臥位ポータブル撮影は多くの場合AP方向です。
AP撮影では心臓が検出器から離れやすく、拡大して見えます。
したがって、心陰影は縮小ではなく拡大して見えやすくなります。
3.肺尖部が広く描出される。
誤りです。
仰臥位ポータブル撮影では、ポジショニングや肩・鎖骨の重なりの影響を受けやすく、肺尖部が特に広く明瞭に描出されるとはいえません。
立位PA撮影の方が標準的で観察しやすい画像が得られます。
4.肺野への肩甲骨の重なりが減少する。
誤りです。
立位PA撮影では、肩を前方に出して肩甲骨を肺野外へ逃がすことができます。
一方、仰臥位ポータブル撮影では体位の制限があり、肩甲骨が肺野に重なりやすくなります。
したがって、重なりは減少ではなく増加しやすいです。
5.心陰影に重なる肺血管の描出が不良になる。
正しいです。
仰臥位ポータブル撮影では、AP撮影による心陰影の拡大、吸気不十分、体位による血管影や軟部組織の重なりにより、心陰影に重なる肺血管や後心臓部の描出が不良になりやすいです。
これが本問の正答です。
覚えるポイント
仰臥位ポータブル胸部X線写真の特徴は、立位PA撮影と比較して覚えます。
- AP方向になりやすい
- 心陰影が拡大して見えやすい
- 吸気不十分になりやすい
- 肩甲骨が肺野に重なりやすい
- 胃泡は立位ほど明瞭ではない
- 心陰影に重なる肺血管の描出が不良になりやすい
この問題では、仰臥位ポータブル胸部X線写真の特徴として正しいものを選ぶため、正しい選択肢は
5.心陰影に重なる肺血管の描出が不良になる。
です。