112PM049|第112回 看護師国家試験 過去問

パッチテストで皮膚反応を観察するタイミングはどれか。

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正解: 4

正答

4.48時間後

この問題のポイント

パッチテストは、アレルギー性接触皮膚炎の原因物質を調べる検査で、Ⅳ型(遅延型)アレルギーの反応をみます。遅延型の反応は、抗原に触れてから1〜2日かけて現れます。そのため、被検物質を48時間貼付し、はがした後に最初の判定を行います。「パッチテスト=遅延型=48時間」という対応と、即時型の皮膚テスト(15〜20分で判定)との違いが解答の鍵です。

解説

検査の目的と反応の型

パッチテスト(貼付試験)は、接触皮膚炎の原因と疑われる物質を皮膚に貼り、同じ皮膚炎が再現されるかを確かめる検査です。疑われる物質には、金属、化粧品、外用薬、ゴム製品、植物などがあります。

アレルギー性接触皮膚炎は、以前に感作されたTリンパ球が再び抗原に出会うことで起こる**Ⅳ型アレルギー(遅延型過敏反応・細胞性免疫)**です。

  • Ⅰ型アレルギーは、IgE抗体とマスト細胞がかかわり、数分で反応が起こります。
  • Ⅳ型アレルギーは、感作T細胞が抗原のある部位に集まり、サイトカインを放出してマクロファージなどを呼び寄せるまでに時間がかかります。そのため、反応は接触からおおむね1〜3日かけて現れ、強くなります。

この「反応が出るまでに時間がかかる」ことが、判定時期を決める根拠です。

標準的な手順と判定時期

  • 被検物質をパッチテスト用のユニット(絆創膏)に乗せます。皮疹のない正常な皮膚に貼り、通常は上背部、ときに上腕の外側などを使います。
  • 貼ったまま48時間おき、2日目にはがします。
  • はがした直後は、テープの圧迫やはがす刺激で赤みが出ていることがあります。30分〜1時間ほど待ち、それが落ち着いてから観察します。これが最初の判定(48時間判定)です。
  • その後、72時間後(施設によっては96時間後)と1週間後にも判定します。遅れて陽性になる物質があるためです。

判定は、紅斑、浸潤(浮腫)、丘疹、小水疱の有無と程度で段階的に行います。

貼付部位の赤みがすべてアレルギーによるとは限りません。

  • 物質そのものの刺激による刺激反応は、はがした直後が最も強く、時間とともに弱まります。
  • アレルギー反応は時間がたっても持続し、むしろ強くなることが多いです。

複数回判定するのは、反応の推移からこの両者を見分けるためでもあります。

看護で押さえること

  • 貼付期間中は、貼付部位を濡らさない(入浴やシャワーでは背部を避ける)、汗をかく運動を控える、テープがはがれないようにし、掻かない、と説明します。
  • 決められた判定日に来院できるよう、通院日程を事前に確認します。
  • 副腎皮質ステロイド薬の内服や貼付部位への外用、免疫抑制薬は反応を弱め、偽陰性の原因になりえます。使用状況を確認します。
  • 日焼けした皮膚や皮疹のある部位には貼りません。
  • 貼付中に強いかゆみ、痛み、水疱が出た場合は、早めに連絡するよう伝えます。

即時型の皮膚テストとの対比

Ⅰ型アレルギーを調べるプリックテスト、スクラッチテスト、皮内テストは、15〜20分後に膨疹と紅斑の大きさで判定します。抗ヒスタミン薬は膨疹を抑えるため、これらの検査の前には中止が必要です。

一方、同じⅣ型の反応をみる検査にツベルクリン反応があり、皮内注射から48時間後に発赤を測定して判定します。「どの型の反応をみる検査か」と「判定時期」を対にして覚えると混同しません。

選択肢の確認

1.12時間後:Ⅳ型アレルギーは、感作T細胞が集まってサイトカインを放出するまでに時間がかかる反応です。半日の時点では陽性反応が十分に現れていない可能性が高く、判定には早すぎます。また標準的な方法では、この時点はまだ被検物質を貼っている最中で、皮膚を直接観察することはありません。接触から数分〜数時間で出る膨疹や赤みは、接触蕁麻疹などの即時型反応を考える所見であり、パッチテストの判定とは時間の尺度が異なります。

2.24時間後:遅延型の反応が現れ始める時期ではありますが、標準的な手順では被検物質を48時間貼ったままにするため、1日目にはがして観察することはしません。貼付時間を短くすると、感作があっても反応が弱く出て偽陰性になるおそれがあります。遅延型反応の説明に「24〜48時間」という数字が出てくるため、判定時期と取り違えやすい選択肢です。

3.36時間後:パッチテストで設定されている判定時点ではありません。この時点も貼付の途中です。判定は、貼付を終えた2日目、その後の3日目前後、1週間後に行うのが基本です。中途半端な時点で観察しても、反応の評価の基準になりません。

4.48時間後:正答。被検物質を48時間貼付したのちにはがし、テープの圧迫やはがす刺激による赤みが落ち着くのを30分〜1時間ほど待ってから最初の判定を行います。遅延型の反応が明らかになる時期にあたり、観察の基準となるタイミングです。続けて72時間後と1週間後にも判定し、反応の推移からアレルギー反応か刺激反応かを見極めます。

覚えるポイント

  • パッチテストは、Ⅳ型(遅延型、感作T細胞が関与)アレルギーをみる検査で、アレルギー性接触皮膚炎の原因検索に用います。
  • 手順は「48時間貼付 → はがす → 30分〜1時間後に最初の判定 → 72時間後 → 1週間後にも判定」です。
  • 刺激反応ははがした直後が最も強く、時間とともに弱まります。アレルギー反応は持続・増強します。これが複数回判定する理由です。
  • 即時型(Ⅰ型)のプリックテスト・スクラッチテスト・皮内テストは15〜20分後に判定し、事前に抗ヒスタミン薬を中止します。
  • ツベルクリン反応もⅣ型の反応で、注射後48時間で判定します。
  • 貼付中は「濡らさない・汗をかかない・掻かない」を指導し、ステロイド薬や免疫抑制薬の使用状況を確認します。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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