44AM58第44回 第2種ME技術実力検定試験 過去問

Ⅱ 実際的知識病院設備等電気安全・医用電気設備/接地・非接地配線・電源設備

非接地配線方式で誤っているのはどれか。

解答・解説を見る

正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、医用室の電気設備で用いられる非接地配線方式の目的と構成が問われています。

非接地配線方式では、絶縁変圧器を用いて二次側を大地から絶縁します。
これにより、1線が地絡しても大きな地絡電流が流れにくく、ただちに電源が遮断されず、医療機器への電源供給を維持しやすくなります。

ただし、非接地配線方式の目的をミクロショック対策とするのは不適切です。

解説

非接地配線方式は、医用室、とくに手術室など電源供給の継続性が重要な場所で用いられる配線方式です。

通常の接地配線方式では、電源線の一方が地絡すると大きな地絡電流が流れ、保護装置が作動して電源が遮断されます。
これは安全上重要ですが、手術中や生命維持装置使用中に突然電源が失われると、患者に重大な危険が生じることがあります。

そこで非接地配線方式では、絶縁変圧器を設置し、二次側回路を大地から絶縁します。
この状態では、負荷の一線が地絡しても閉回路ができにくく、大きな地絡電流は流れません。したがって、最初の一線地絡では電源供給が維持されます。

ただし、一線地絡を放置すると、別の線がさらに地絡したときに危険な短絡や電撃につながる可能性があります。
そのため、非接地配線方式では絶縁監視装置電流監視装置を設けて、絶縁不良や負荷状態を監視します。

ミクロショックは、心臓内にカテーテルや電極が挿入されている状態で、心臓へ微小電流が直接流れる危険です。
ミクロショック対策としては、患者漏れ電流の低減、CF形装着部、等電位接地、機器の適切な接地管理などが重要です。

非接地配線方式は、主に一線地絡時の安全性と電源供給の継続性を高めるための方式であり、ミクロショック対策そのものを目的とするわけではありません。

ひっかけポイント
非接地配線方式は「電撃安全」に関係しますが、目的をすぐにミクロショック対策と結びつけると誤りです。
非接地配線方式では、一線地絡時にも電源供給を維持できることが重要です。

ME機器管理での注意点
非接地配線方式では、絶縁変圧器、絶縁監視装置、警報、接続機器の絶縁状態を確認します。警報が出た場合は、絶縁不良機器を特定し、使用継続の可否を判断する必要があります。

選択肢の確認

1.絶縁変圧器を設置する。
記述としては正しい。
非接地配線方式では、電源回路を大地から絶縁するために絶縁変圧器を設置します。これにより、二次側の一線が地絡しても大きな地絡電流が流れにくくなります。

2.電流監視装置を設置する。
記述としては正しい。
非接地配線方式では、回路の負荷状態や異常を把握するために監視装置を設けます。電流監視により、過負荷や異常状態の把握に役立ちます。

3.ミクロショック対策が目的である。
正答。記述としては誤り。
非接地配線方式の主な目的は、一線地絡時にも大きな地絡電流を流しにくくし、電源供給を維持することです。ミクロショック対策そのものを目的とする記述は不適切です。

4.負荷の一線地絡時にも電源供給が維持される。
記述としては正しい。
非接地配線方式では、二次側が大地から絶縁されているため、負荷の一線が地絡しても大きな地絡電流が流れにくく、ただちに電源が遮断されません。そのため電源供給を維持できます。

5.絶縁監視装置は絶縁不良機器の接続を監視する。
記述としては正しい。
絶縁監視装置は、非接地配線方式の回路で絶縁状態を監視します。絶縁不良の機器が接続されると警報を出し、異常の早期発見に役立ちます。

この問題では誤っているものを選ぶため、記述として誤っている3が正答です。

覚えるポイント

  • 非接地配線方式では絶縁変圧器を設置します。
  • 一線地絡時にも大きな地絡電流が流れにくく、電源供給が維持されます。
  • 絶縁監視装置で絶縁不良を監視します。
  • 電流監視装置などにより負荷状態も確認します。
  • 非接地配線方式の目的を、単純にミクロショック対策とするのは誤りです。
  • ミクロショック対策では、患者漏れ電流、CF形装着部、等電位接地などを合わせて考えます。

関連問題

44AM5744AM59
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)