19AM081|第19回 言語聴覚士国家試験 過去問
舌半側切除後に発話明瞭度が低下するのはどれか。 a.パパ b.ママ c.ハハ d.チチ e.ココ
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正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
舌半側切除では舌尖・舌背による狭めや閉鎖が不十分になるため、舌を主に用いる『チチ』と『ココ』の明瞭度が低下しやすい。
解説
構音障害の予測では、各音の主な構音器官を確認する。『チ』は舌端から前舌部を歯茎・硬口蓋側へ近づけて作る破擦音、『コ』の/k/は舌背を軟口蓋へ接触させる軟口蓋破裂音であり、どちらも舌の形態と可動性に強く依存する。半側切除では舌の左右非対称、挙上・後退の制限、閉鎖圧低下が生じるため影響が大きい。対して/p/・/m/は両唇、/h/は声門付近を主な構音点とし、舌切除の直接影響は比較的小さい。母音の歪みも起こり得るが、選択肢間では子音の構音点で比較する。
選択肢の確認
1.「a,b」:a,bのパパとママは主子音が両唇音/p/・/m/であり、舌より上下口唇の閉鎖に依存する。
2.「a,e」:a,eはココが舌背による軟口蓋閉鎖を要する一方、パパは両唇破裂音なので両方が強く障害される組合せではない。
3.「b,c」:b,cのママは両唇鼻音、ハハは声門摩擦音で、いずれも舌を主要な構音器官としない。
4.「c,d」:c,dはチチが舌を用いるが、ハハの/h/は主に声門で作られるため組合せとして不適切である。
5.「d,e」:d,eのチチとココは、それぞれ前方の舌と舌背による精密な狭め・閉鎖が必要で、舌半側切除の影響を受けやすい。
覚えるポイント
術後構音は『病変・切除部位』と『音の構音点』を対応させる。両唇音と声門音は舌への依存が小さく、歯茎・硬口蓋・軟口蓋音は大きい。