21AM055|第21回 言語聴覚士国家試験 過去問
失語症に伴うことが多いのはどれか。
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正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
失語症は優位半球の言語ネットワーク損傷で生じ、近接する頭頂葉機能も障害されやすいため、失算・計算障害を伴うことが多い。
解説
計算には数字・演算記号の理解、数詞の処理、計算手順、空間配置などが必要で、言語優位半球、とくに左頭頂葉角回周辺の損傷では失語と失算が併存しやすい。Gerstmann症候群でも失書・失算などが同時にみられる。健忘は記憶系、視覚性失認は後頭側頭系、着衣失行は右頭頂葉を含む身体・空間処理、作話は記憶障害や前頭葉機能障害との関連が強い。これらも病巣によって併存し得るが、『失語症に伴うことが多い』という一般的関連では計算障害を選ぶ。
選択肢の確認
1.「計算障害」:計算障害は左頭頂葉・言語処理系の障害と関連し、失語症にしばしば合併する。
2.「健 忘」:健忘は新しい出来事の記銘・保持など記憶障害で、失語症の必然的・高頻度な随伴症状ではない。
3.「視覚性失認」:視覚性失認は見えている対象を視覚的に認知できない障害で、失語による呼称困難とは機序が異なる。
4.「着衣失行」:着衣失行は衣服と身体の空間関係を扱えない症状で、右頭頂葉損傷などに多く失語の典型的随伴ではない。
5.「作 話」:作話は記憶の空白を意図せず誤った内容で埋める症状で、健忘症候群や前頭葉障害との関係が強い。
覚えるポイント
失語+失算・失書は優位半球頭頂葉の近接機能から理解する。呼称できないことを視覚性失認や健忘と混同しない。