21AM081|第21回 言語聴覚士国家試験 過去問
筋萎縮側索硬化症にみられる発話の特徴はどれか。
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正解: 3
正答
(3)
この問題のポイント
ALSでは上位・下位運動ニューロン障害が混在し、舌・口唇・咽喉頭運動の速度と範囲が低下するため発話速度が遅くなる。
解説
筋萎縮性側索硬化症の構音障害は、下位運動ニューロン障害による筋萎縮・筋力低下と、上位運動ニューロン障害による痙性・努力性が混合する。構音運動が小さく遅くなり、音の歪み、開鼻声、気息性または努力性の声、短い発話などを示し、全体の発話速度は低下する。閉鼻声は鼻腔通気が遮られる病態で、ALSの軟口蓋筋力低下なら開鼻声となる。同語反復は認知・行動症状として別に検討し、断続的な途切れや大きな強さ変動は失調性・運動過多性の代表像に近い。
選択肢の確認
1.「閉鼻声を呈する。」:ALSの鼻咽腔閉鎖不全では開鼻声を生じやすく、鼻閉による閉鼻声を代表特徴とはしない。
2.「同語を反復する。」:同語の反復は保続など認知言語症状としてみられ得ても、ALSの運動性発話障害の中核特徴ではない。
3.「発話速度が遅い。」:舌・口唇の筋力低下と痙性で構音運動が緩慢になるため、発話速度低下が典型的にみられる。
4.「発話が断続的に途切れる。」:発話が不規則に断続する像は、ALSに一貫した特徴というより運動過多性など他の構音障害で目立つ。
5.「声の強さの変動が大きい。」:声の強さが大きく不規則に変動するのは失調性構音障害などに特徴的で、ALSの代表所見ではない。
覚えるポイント
ALSは弛緩性+痙性の混合性構音障害。筋力低下と緊張亢進の双方から、遅い発話・歪み・開鼻声を導く。