22AM095|第22回 言語聴覚士国家試験 過去問
45歳の先天性聴覚障害者。発話の特徴を示すのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
先天性または言語獲得前からの高度聴覚障害では、自分の声の聴覚的フィードバックが限られ、構音・共鳴・声質が不明瞭となって「こもった発話」を呈し得ます。
解説
発話の獲得と維持には、自分と他者の音声を聞き、声の高さ・強さ、母音共鳴、子音の構音を調整する聴覚フィードバックが重要です。先天性聴覚障害では補聴の時期・程度により、母音の中性化、子音省略・置換、声の高さや強さの不自然さ、鼻腔・咽頭共鳴の調節不良が残り、全体としてこもった不明瞭な発話に聞こえることがあります。滞続言語は前反応を止められない高次脳機能障害、エコラリアは他者発話の反復、断続性発話は失調性構音障害など、ジャルゴン発話は流暢性失語などに関連し、聴覚障害特有の説明にはなりません。
選択肢の確認
1.「滞続言語」は以前の語・反応を反復する障害で、先天性聴覚障害の特徴ではありません。
2.「エコラリア」は聞いた発話を反復する症状で、典型的発話特徴ではありません。
3.「断続性発話」は音節の不自然な分断などで、主に失調性病態を考えます。
4.「こもった発話」は聴覚フィードバック不足による構音・共鳴の特徴として正答です。
5.「ジャルゴン発話」は意味不明な流暢発話で、失語症等の所見です。
覚えるポイント
聴覚障害の発話では構音だけでなく、声量・基本周波数・リズム・共鳴も評価します。発症時期と補聴歴が発話像を左右します。