23PM093|第23回 言語聴覚士国家試験 過去問
初期の加齢性難聴について正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
初期の加齢性難聴は高音域から左右対称に緩徐進行し、日常会話への影響が小さいため本人が聴力低下を自覚しにくい。
解説
加齢性難聴は蝸牛基底回転を中心とする感覚細胞・血管条・神経系の加齢変化が複合して生じる。初期は高周波数域の閾値が徐々に上昇し、両耳ほぼ対称なので急な変化として気づきにくい。進行すると子音の聞き分け、早口や雑音下の語音理解が難しくなり、語音弁別能も低下し得る。著明な左右差があれば加齢だけでなく腫瘍等の後迷路性病変を検討する。蝸牛では一般に内有毛細胞より外有毛細胞が早期から影響を受けやすく、低音障害型ではなく高音漸傾型が典型である。自覚が乏しくても家族の指摘や聴力検査が発見契機となる。
選択肢の確認
1.「聴力低下を自覚しにくい。」:聴力低下は高音から緩徐に進み両側性であるため、初期には本人が自覚しにくい。
2.「両側非対称性の難聴である。」:加齢性難聴は通常両側対称性で、明らかな非対称性なら他疾患を疑う。
3.「語音弁別能は維持される。」:語音弁別能は雑音下などから低下し得るため、常に維持されるとはいえない。
4.「聴力像は低音障害型である。」:聴力像は低音障害型でなく、高周波数ほど閾値上昇が大きい高音漸傾型が典型である。
5.「外有毛細胞より内有毛細胞が障害を受けやすい。」:加齢性蝸牛変化では一般に内有毛細胞より外有毛細胞が障害を受けやすい。
覚えるポイント
初期加齢性難聴=自覚しにくい両側対称の高音低下。進行すると子音・雑音下理解と語音弁別も悪化する。