第25回・2023年

25PM097|第25回 言語聴覚士国家試験 過去問

成人の中途失聴者への指導として適切でないのはどれか

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正解4

正答

(4)

この問題のポイント

成人の中途失聴者は失聴前に日本語の語彙・文法をすでに獲得している。初期・中核支援は聴覚喪失への心理支援、補聴、代替コミュニケーション、当事者交流であり、日本語文法を一から指導する必要はない。

解説

中途失聴は、会話、仕事、家族関係、社会参加や自己像に大きな変化をもたらすため、喪失感・孤立・不安を受け止める心理的サポートが重要である。聴力・語音明瞭度・生活場面を評価して補聴器を選択・調整し、視覚情報を活用する読話や筆談、環境調整も練習する。同じ経験をもつ難聴者との交流は情報共有と障害受容を助ける。成人期まで聴覚を用いて日本語を使ってきた人では、言語体系そのものは保持されており、問題は入力経路と会話条件である。失語症や別の言語障害がない限り、一般的な日本語文法指導は優先しない。

選択肢の確認

1.「心理的サポート」:適切。聴覚喪失と生活変化に伴う悲嘆・孤立へ対応する。
2.「補聴器の選択指導」:適切。残存聴力と生活ニーズに合う機器を選び使用を支える。
3.「難聴者との交流」:適切。当事者経験・対処法を共有し、孤立を減らす。
4.「日本語の文法指導」:不適切で正答。中途失聴者は既に日本語体系を獲得しており、聴取支援とは標的が違う。
5.「読話訓練」:適切。口形・表情・文脈を聴覚情報と統合して会話を補う。

覚えるポイント

中途失聴は「言語未獲得」ではなく「入力経路の喪失」。機器・視覚手段・心理社会的支援を組み合わせる。

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