22AM099第22回 言語聴覚士国家試験 過去問

補聴器・人工内耳

無線補聴器支援システムを使用する目的として正しいのはどれか。 a.反響音を低減する。 b.SN比を改善する。 c.方向感を改善する。 d.音響利得を大きくする。 e.分割帯域を細かく調整する。

解答・解説を見る

正解: 1

正答

(1)

この問題のポイント

無線補聴援助システムは話者の口元のマイク音を聴取者へ直接送ります。距離・雑音・残響の影響を減らし、受聴点のSN比を改善するa,bが目的です。

解説

教室や会議室では、話者から離れるほど直接音が弱まり、背景雑音と壁面反射による残響が相対的に大きくなります。話者が送信マイクを装着し、補聴器・人工内耳の受信機へ無線伝送すれば、口元で高い信号レベルを確保した音を届けられます。その結果、聴取信号に対する残響成分の影響が低減し、SN比、すなわち目的音と雑音のレベル差が改善します。これは左右耳へ届く時間差・レベル差を自然に復元して方向感を改善する装置ではなく、補聴器自体の最大音響利得を上げる目的でもありません。帯域分割数の細かな調整は補聴器の信号処理設定です。

選択肢の確認

1.「a,b」は反響音の影響低減とSN比改善という主要目的の組合せで正答です。
2.「a,e」は反響低減aは適切ですが、分割帯域調整eは無線伝送の目的ではありません。
3.「b,c」はSN比bは改善しますが、方向感cの改善を目的としません。
4.「c,d」は方向感と音響利得増大のいずれも主要目的ではありません。
5.「d,e」は補聴器利得・チャンネル設定であり、遠隔マイクの目的と異なります。

覚えるポイント

遠隔マイクの利点は話者との「音響的距離」を短くすることです。遠く・騒がしい・反響する環境ほどSN比改善の効果が大きくなります。

関連問題

22AM09822AM100
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)