25AM057|第25回 言語聴覚士国家試験 過去問
失語症者の復唱成績を低下させる要因でないのはどれか
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正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
復唱は聞いた音声を音韻として認知・保持し、発話へ変換する課題です。文字刺激を音へ変える文字-音韻変換は使用しないため、その障害は復唱低下の直接要因ではありません。
解説
復唱過程では、まず語音を聴覚分析し、音韻表象として認知します。次に音韻列を聴覚言語性短期記憶へ一時保持し、発話音韻を選択・系列化して構音運動へ渡します。語音認知障害があれば入力を正確に捉えられず、短期記憶障害があれば長い語や文を保持できません。音韻性錯語を生む音韻選択・配列障害も復唱誤りとなります。発語失行では構音運動プログラミングが障害され、目標音を知っていても歪みや探索が生じます。一方、文字-音韻変換は見た文字を音へ変える音読の経路であり、聴覚提示された語を繰り返す復唱には原理上不要です。口頭反応が悪いとき、入力、保持、言語出力、運動出力のどこで崩れるかを分析します。
選択肢の確認
1.「文字-音韻変換障害」は視覚文字からの音読経路の問題で、聴覚復唱には不要なので正答です。
2.「音韻性錯語」は音韻の選択・配列を崩し、復唱誤りを増やします。
3.「語音認知障害」は聞いた音列を正確に同定できず、復唱成績を低下させます。
4.「発語失行」は発話運動プログラムを妨げ、復唱の口頭出力を低下させます。
5.「聴覚言語性短期記憶障害」は音韻列を保持できず、特に長い刺激の復唱を低下させます。
覚えるポイント
復唱は聴覚入力→音韻認知→短期保持→発話出力です。文字-音韻変換は音読の経路なので、課題が使う入力モダリティを確認します。