25AM062|第25回 言語聴覚士国家試験 過去問
誤っているのはどれか
解答・解説を見る
正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
道順障害は、目印となる建物を認識できても、それらの位置関係や進む方向を結び付けられない障害です。熟知した建物外観の想起・認知障害は街並失認に近く、選択肢1が誤りです。
解説
地誌的障害には異なる機序があります。街並失認・ランドマーク失認では建物や景観を見ても既知の目印として同定しにくく、右腹側後頭側頭系と関連します。道順障害では個々の目印を認識できても、現在地、目印同士の配置、進行方向を表す認知地図を利用できず、右脳梁膨大後域・内側頭頂領域などと関連します。前脳基底部損傷による健忘では記憶の空白を埋める作話がみられます。観念運動失行は自発場面でできても命令・模倣という検査状況で顕在化しやすいです。脳梁離断では右半球が制御する左手の書字情報が左半球言語系へ届かず左手失書が生じます。行動障害型前頭側頭型認知症では早期の脱抑制、常同行動、共感低下などが特徴です。
選択肢の確認
1.「道順障害で建物外観想起が障害」はランドマーク認知障害の説明であり、誤りなので正答です。
2.「前脳基底健忘で作話」は記憶監視・検索障害に伴う所見として正しいです。
3.「観念運動失行は検査場面で顕在化」は命令・模倣で失敗しやすいため正しいです。
4.「脳梁離断の失書は左手」は右半球運動系と言語優位半球の離断で生じるため正しいです。
5.「行動障害型FTDで早期脱抑制」は診断上重要な初期行動症状です。
覚えるポイント
目印そのものが分からないのは街並・ランドマーク失認、目印は分かるが経路関係を使えないのが道順障害です。