25AM063|第25回 言語聴覚士国家試験 過去問
意味記憶障害と関連が深い部位はどれか
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正解: 3
正答
(3)
この問題のポイント
人、物、語、概念に関する一般知識を蓄える意味記憶は、両側側頭葉前部を中心とする意味ネットワークと深く関連します。
解説
意味記憶は「犬は動物である」「はさみは切る道具である」のような、特定の体験時刻や場所から独立した概念・語彙・事実の知識です。側頭葉前部は視覚、聴覚、言語、行為など各モダリティの特徴を統合するハブとして働き、意味性認知症ではこの部位の変性に伴い、語義理解、呼称、物品・人物知識が一貫して失われます。海馬は「昨日どこで何をしたか」という新しいエピソード記憶の形成に重要です。前脳基底部は記憶回路と注意・検索の調整に関わり、その損傷では前向性健忘や作話を生じます。脳梁膨大後域は方向感覚や道順、情景記憶に、小脳は運動協調と手続学習等に関与します。記憶を意味、エピソード、手続に分けて病巣を対応させます。
選択肢の確認
1.「前脳基底部」は健忘・作話と関連しますが、意味知識の中心部位ではありません。
2.「海馬」は新規エピソード記憶形成に重要で、意味記憶障害の代表病巣ではありません。
3.「側頭葉前部」は概念情報を統合する意味記憶ネットワークの要所なので正しいです。
4.「脳梁膨大後域」は地誌的見当識や情景・経路処理との関連が深いです。
5.「小脳」は運動学習・協調が中心で、語や物の意味知識の主要部位ではありません。
覚えるポイント
側頭葉前部=意味記憶、海馬=エピソード記憶形成、膨大後域=地誌的記憶と整理します。意味性認知症の語義・概念喪失が典型です。