Y2018M10Q36|2018年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
生物学的効果比(RBE)に関する次のA からD の記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A RBE は、基準放射線と問題にしている放射線について、各々の同一線量を被ばくしたときの集団の生存率の比である。 B RBEを求めるときの基準放射線としては、通常、アルファ線が用いられる。 C RBE の値は、同じ線質の放射線であっても、着目する生物学的効果、線量率などの条件によって異なる。 D RBE は放射線の線エネルギー付与(LET)の増加とともに増大し、100keV/μm 付近で最大値を示すが、更にLET が大きくなるとRBE は減少していく。
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正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
RBEは同じ生物効果を生じる基準放射線の吸収線量を試験放射線の吸収線量で割った値です。RBEは効果や線量率等に依存し、LET約100 keV/μm付近で最大となった後は過剰損傷のため低下します。RBEは同じ生物学的終点を生じる基準放射線の吸収線量を、試験放射線の吸収線量で割った比です。RBEの基準には通常、低LETのエックス線またはガンマ線を用います。
解説
条件を満たす記述は「C,D」です。
A:誤り。RBEは同じ生物学的終点を生じる基準放射線の吸収線量を、試験放射線の吸収線量で割った比です。同一線量における集団生存率の比ではありません。
B:誤り。RBEの基準には通常、低LETのエックス線またはガンマ線を用います。高LETのアルファ線を通常の基準放射線とする記述は誤りです。
C:正しい。RBEは線質だけで決まる定数ではなく、細胞死やがんなどの生物学的終点、総線量、線量率、分割などの条件で変化するため正しい記述です。
D:正しい。LETが約100 keV/μmまで増えるとエネルギー付与間隔がDNA寸法に近づき、RBEは最大となります。それを超えると過剰損傷のためRBEは低下するという一般的な傾向です。
選択肢の確認
1.A,B
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは組合せに入れられません。RBEは同じ生物学的終点を生じる基準放射線の吸収線量を、試験放射線の吸収線量で割った比です。同一線量における集団生存率の比ではありません。 Bは組合せに入れられません。RBEの基準には通常、低LETのエックス線またはガンマ線を用います。高LETのアルファ線を通常の基準放射線とする記述は誤りです。 Cは組合せに必要です。RBEは線質だけで決まる定数ではなく、細胞死やがんなどの生物学的終点、総線量、線量率、分割などの条件で変化するため正しい記述です。 Dは組合せに必要です。LETが約100 keV/μmまで増えるとエネルギー付与間隔がDNA寸法に近づき、RBEは最大となります。それを超えると過剰損傷のためRBEは低下するという一般的な傾向です。
2.A,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは組合せに入れられません。RBEは同じ生物学的終点を生じる基準放射線の吸収線量を、試験放射線の吸収線量で割った比です。同一線量における集団生存率の比ではありません。 Dは組合せに必要です。LETが約100 keV/μmまで増えるとエネルギー付与間隔がDNA寸法に近づき、RBEは最大となります。それを超えると過剰損傷のためRBEは低下するという一般的な傾向です。
3.B,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。RBEの基準には通常、低LETのエックス線またはガンマ線を用います。高LETのアルファ線を通常の基準放射線とする記述は誤りです。 Dは組合せに必要です。LETが約100 keV/μmまで増えるとエネルギー付与間隔がDNA寸法に近づき、RBEは最大となります。それを超えると過剰損傷のためRBEは低下するという一般的な傾向です。
4.B,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。RBEの基準には通常、低LETのエックス線またはガンマ線を用います。高LETのアルファ線を通常の基準放射線とする記述は誤りです。 Cは組合せに必要です。RBEは線質だけで決まる定数ではなく、細胞死やがんなどの生物学的終点、総線量、線量率、分割などの条件で変化するため正しい記述です。
5.C,D
○ 判定:正答(記述は正しい)。Cは正しい記述です。RBEは線質だけで決まる定数ではなく、細胞死やがんなどの生物学的終点、総線量、線量率、分割などの条件で変化するため正しい記述です。 Dは正しい記述です。LETが約100 keV/μmまで増えるとエネルギー付与間隔がDNA寸法に近づき、RBEは最大となります。それを超えると過剰損傷のためRBEは低下するという一般的な傾向です。
覚えるポイント
RBE=基準線量/試験線量、LET約100 keV/μmで山形、OER=無酸素線量/酸素存在下線量です。RBEは生物効果、総線量、線量率、酸素状態によって変わり、線質だけの固定定数ではありません。