Y2022M04Q33|2022年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
放射線の生体影響などに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
線量率を下げると照射中の損傷修復が進み、低LET放射線の効果は一般に小さくなります。線量率を下げると照射中の修復が進み、同じ総線量でも低LET放射線の生物効果は一般に小さくなります。LD50は集団の50%が一定期間内に死亡する線量で、RBEは同一効果を生じる基準線量と試験線量の比です。
解説
線量率を下げると照射中の損傷修復が進み、低LET放射線の効果は一般に小さくなります。LD50は集団の50%が一定期間内に死亡する線量で、RBEは同一効果を生じる基準線量と試験線量の比です。
選択肢の確認
1.LET(線エネルギー付与)とは、物質中を放射線が通過するとき、荷電粒子の飛跡に沿って物質に与えられるエネルギーをいい、エックス線は高LET 放射線に分類される。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。LETは単位飛程当たりのエネルギー付与を表しますが、X線は飛跡が疎な低LET放射線です。高LETとする後半が誤りです。
2.全致死線量は、半致死線量の2 倍に相当する線量であり、この線量を被ばくした個体は数時間~数日のうちに死亡してしまう。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。全致死線量は全個体が死亡する最小線量で、LD50の単純な2倍とは定義しません。死亡時期も一律に数時間から数日とは限りません。
3.半致死線量は、被ばくした集団の全ての個体が一定の期間内に死亡する最小線量の50%に相当する線量である。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。LD50は定めた観察期間内に集団の50%が死亡する線量です。全致死線量の半分という定義ではありません。
4.システイン、システアミンなどのSH 基をもつ化学物質は、放射線の生物効果を増大する効果を示す。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。システインやシステアミンのSH基は遊離ラジカルを捕捉し、間接作用による損傷を減らします。生物効果を増大ではなく低減します。
5.線量率効果とは、同じ線量を照射する場合に、線量率を低くすると、放射線の生物効果が小さくなることをいう。
○ 判定:正答(記述は正しい)。総線量が同じなら線量率を下げるほど照射中の損傷修復時間が増え、低LET放射線の生物効果は一般に小さくなります。正しい定義です。
覚えるポイント
線量率効果と致死線量、RBEとLETは互いに異なる指標です。半致死線量は一定期間内に集団の50%が死亡する線量で、全致死線量の単純な1/2という定義ではありません。X線は低LET放射線で、SH化合物はラジカルを捕捉して生物効果を軽減します。