Y2021M10Q34|2021年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
放射線の生体影響などに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
線量率を下げると照射中の損傷修復が進み、低LET放射線の効果は一般に小さくなります。LD50は集団の50%が一定期間内に死亡する線量で、RBEは同一効果を生じる基準線量と試験線量の比です。線量率を下げると照射中の修復が進み、同じ総線量でも低LET放射線の生物効果は一般に小さくなります。
解説
線量率を下げると照射中の損傷修復が進み、低LET放射線の効果は一般に小さくなります。LD50は集団の50%が一定期間内に死亡する線量で、RBEは同一効果を生じる基準線量と試験線量の比です。
選択肢の確認
1.線量率効果とは、同じ線量を照射する場合に、線量率を低くすると、生物効果が小さくなることをいう。
○ 判定:正答(記述は正しい)。総線量が同じでも線量率を下げると照射中に亜致死損傷の修復が進み、低LET放射線の生物効果は一般に小さくなります。
2.全致死線量は、半致死線量の2 倍に相当する線量であり、この線量を被ばくした個体は数時間~数日のうちに死亡してしまう。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。全致死線量は集団の全個体が死亡する最小線量で、LD50の単純な2倍とは定義しません。死亡までの期間も線量域・症候群で変わります。
3.半致死線量は、被ばくした集団の全ての個体が一定の期間内に死亡する最小線量の50%に相当する線量である。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。LD50は定めた観察期間内に集団の50%が死亡する線量です。全致死線量の50%という定義ではありません。
4.生物学的効果比(RBE)は、基準となる放射線と問題にしている放射線について、各々の同一線量を被ばくしたときの集団の生存率の比により、線質の異なる放射線の生物学的効果の大きさを比較したものである。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。RBEは同じ生物効果を生じる基準放射線の吸収線量を試験放射線の吸収線量で割る比です。同一線量時の生存率比ではありません。
5.LET(線エネルギー付与)とは、物質中を放射線が通過するとき、荷電粒子の飛跡に沿って単位長さ当たりに物質に与えられるエネルギーをいい、エックス線は高LET 放射線に分類される。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。LETは荷電粒子が単位飛程当たりに物質へ付与するエネルギーです。定義前半は正しいものの、X線は低LET放射線なので後半が誤りです。
覚えるポイント
線量率効果と致死線量、RBEとLETは互いに異なる指標です。X線は低LET放射線で、SH化合物はラジカルを捕捉して生物効果を軽減します。半致死線量は一定期間内に集団の50%が死亡する線量で、全致死線量の単純な1/2という定義ではありません。