Y2021M10Q39|2021年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
生物学的効果比(RBE)に関する次のA からD の記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A RBE を求めるときの基準放射線としては、通常、アルファ線が用いられる。 B エックス線は、そのエネルギーの高低にかかわらず、RBE が1 より小さい。 C RBE の値は、同じ線質の放射線であっても、着目する生物学的効果、線量率などの条件によって異なる。 D RBE は放射線の線エネルギー付与(LET)の増加とともに増大し、100keV/µm 付近で最大値を示すが、更にLET が大きくなるとRBE は減少していく。
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正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
RBEは同じ生物効果を生じる基準放射線の吸収線量を試験放射線の吸収線量で割った値です。RBEは効果や線量率等に依存し、LET約100 keV/μm付近で最大となった後は過剰損傷のため低下します。RBEの基準には通常、低LETのX線またはガンマ線を使います。X線のRBEは基準線質、X線エネルギー、生物学的終点などにより1付近または1を超える場合があります。
解説
条件を満たす記述は「C,D」です。
A:誤り。RBEの基準には通常、低LETのX線またはガンマ線を使います。高LETのアルファ線を通常の基準放射線とする記述は誤りです。
B:誤り。X線のRBEは基準線質、X線エネルギー、生物学的終点などにより1付近または1を超える場合があります。全エネルギーで必ず1未満とする断定は誤りです。
C:正しい。RBEは線質だけの固定定数ではなく、着目する生物効果、総線量、線量率、分割などの照射条件で変化するため正しい記述です。
D:正しい。RBEはLETの増加に伴い約100 keV/μm付近まで高くなります。それ以上ではエネルギーが過剰に付与されるためRBEが低下するという一般的傾向を正しく述べています。
選択肢の確認
1.A,B
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは組合せに入れられません。RBEの基準には通常、低LETのX線またはガンマ線を使います。高LETのアルファ線を通常の基準放射線とする記述は誤りです。 Bは組合せに入れられません。X線のRBEは基準線質、X線エネルギー、生物学的終点などにより1付近または1を超える場合があります。全エネルギーで必ず1未満とする断定は誤りです。 Cは組合せに必要です。RBEは線質だけの固定定数ではなく、着目する生物効果、総線量、線量率、分割などの照射条件で変化するため正しい記述です。 Dは組合せに必要です。RBEはLETの増加に伴い約100 keV/μm付近まで高くなります。それ以上ではエネルギーが過剰に付与されるためRBEが低下するという一般的傾向を正しく述べています。
2.A,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは組合せに入れられません。RBEの基準には通常、低LETのX線またはガンマ線を使います。高LETのアルファ線を通常の基準放射線とする記述は誤りです。 Dは組合せに必要です。RBEはLETの増加に伴い約100 keV/μm付近まで高くなります。それ以上ではエネルギーが過剰に付与されるためRBEが低下するという一般的傾向を正しく述べています。
3.B,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。X線のRBEは基準線質、X線エネルギー、生物学的終点などにより1付近または1を超える場合があります。全エネルギーで必ず1未満とする断定は誤りです。 Dは組合せに必要です。RBEはLETの増加に伴い約100 keV/μm付近まで高くなります。それ以上ではエネルギーが過剰に付与されるためRBEが低下するという一般的傾向を正しく述べています。
4.B,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。X線のRBEは基準線質、X線エネルギー、生物学的終点などにより1付近または1を超える場合があります。全エネルギーで必ず1未満とする断定は誤りです。 Cは組合せに必要です。RBEは線質だけの固定定数ではなく、着目する生物効果、総線量、線量率、分割などの照射条件で変化するため正しい記述です。
5.C,D
○ 判定:正答(記述は正しい)。Cは正しい記述です。RBEは線質だけの固定定数ではなく、着目する生物効果、総線量、線量率、分割などの照射条件で変化するため正しい記述です。 Dは正しい記述です。RBEはLETの増加に伴い約100 keV/μm付近まで高くなります。それ以上ではエネルギーが過剰に付与されるためRBEが低下するという一般的傾向を正しく述べています。
覚えるポイント
RBEは生物効果、総線量、線量率、酸素状態によって変わり、線質だけの固定定数ではありません。RBE=基準線量/試験線量、LET約100 keV/μmで山形、OER=無酸素線量/酸素存在下線量です。