Y2025M04Q39|2025年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
ヒトが一時に全身にエックス線の照射を受けた場合の早期影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
全身線量が上がると造血器、消化管、中枢神経系の順に主な急性放射線症候群が移ります。LD50/60は60日以内に半数が死亡する線量で、主に造血障害が関与します。全身急性被ばくでは、線量域に応じて造血器症候群、消化管症候群、中枢神経系症候群が現れます。
解説
全身急性被ばくでは、線量域に応じて造血器症候群、消化管症候群、中枢神経系症候群が現れます。LD50/60は60日以内に半数が死亡する線量で、主に造血障害が関与します。
中枢神経系症候群は造血器・消化管症候群よりはるかに高い全身線量域で起こり、死亡までの時間も短いです。
選択肢の確認
1.1~2Gy 程度の被ばくで、放射線宿酔の症状が現れることがある。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。全身1~2 Gyでは悪心、嘔吐、倦怠感などの放射線宿酔が現れ得ます。線量域と症状の対応は正しいです。
2.被ばくから死亡までの期間は、一般に造血器官の障害による場合の方が、消化器官の障害による場合より長い。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。造血器症候群は週から月単位、消化管症候群はおおむね5~20日で死亡へ至り得ます。造血器障害の方が長いという比較は正しいです。
3.3~5Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に造血器官の障害によるものである。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。全身3~5 Gyでは骨髄幹・前駆細胞の障害による造血器症候群が主要で、感染や出血が死因となり得ます。正しい対応です。
4.消化器官の障害を主因とする死亡までの期間は、5~20 日程度である。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。消化管症候群では腸陰窩細胞の障害から粘膜が破綻し、脱水・感染などにより約5~20日で死亡へ至り得ます。正しい時間域です。
5.5~10Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に中枢神経系の障害によるものである。
× 判定:正答(誤っている記述)。全身5~10 Gyでは造血器障害に加えて消化管障害が主要になります。中枢神経系症候群が主因となるのは数十Gy以上のはるかに高い線量域なので、この対応は誤りです。
覚えるポイント
線量が上がる順に造血器→消化管→中枢神経。線量が高い症候群ほど死亡までが短いと整理します。中枢神経系症候群は造血器・消化管症候群よりはるかに高い全身線量域で起こり、死亡までの時間も短いです。