36Q79第36回 介護福祉士国家試験 過去問

介護コミュニケーション技術

事例検討の目的に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 4

正答

4.チームで事例の課題を共有し、解決策を見いだす。

この問題のポイント

事例検討は、実際の利用者の事例についてチームで情報と課題を共有し、多様な視点から支援方法を検討する取り組みです。

職員同士の交流や上司への報告そのものではなく、本人が望む生活の実現に向けて課題を明らかにし、具体的な解決策を見いだすことが中心です。

解説

介護では、一人の職員だけでは利用者の生活全体を捉えきれないことがあります。事例検討では、介護職、看護職、生活相談員、介護支援専門員などが、それぞれの観察や専門的視点を持ち寄ります。

まず、本人の希望、生活歴、できていること、心身状態、家族関係、環境などの事実を共有します。そのうえで、現在の支援にどのような課題があるか、本人の強みや利用できる社会資源は何かを検討し、より適切な支援方法を見いだします。

検討結果は、誰が、いつ、どのように実施するかを具体化し、実施後に評価します。単に意見を出して終わるのではなく、介護計画の見直しやチームで一貫した支援を行うことにつなげます。

家族への介護計画の説明、上司への報告、職員の悩みの共有にもそれぞれ意味がありますが、これらだけを事例検討の目的とするものではありません。

ひっかけポイント
会議を開くことや職員同士が交流することは手段です。事例検討の目的は、利用者の事例について課題を共有し、本人中心の解決策を見いだして支援の質を高めることです。

介護実践でのポイント
本人の意向を検討の中心に置き、できないことだけでなく強みや環境も共有します。個人情報は必要な範囲に限り、事実と職員の解釈を区別して話し合い、決定事項と評価時期を記録します。

選択肢の確認

1.家族に介護計画を説明し、同意を得る。
誤りです。
介護計画の説明と同意は必要な過程ですが、それ自体が事例検討の目的ではありません。また、計画では利用者本人の意向と同意が基本であり、家族だけを中心にしてはいけません。

2.上司に利用者への対応の結果を報告し、了解を得る。
誤りです。
これは業務上の報告に当たります。事例検討は上司の了解を得るためだけでなく、チームが複数の視点から課題と支援方法を検討するものです。

3.介護計画の検討をとおして、チームの交流を深める。
誤りです。
検討を通してチームの連携が深まることはありますが、それは副次的な効果です。中心となる目的は、利用者の課題を共有し、よりよい支援を考えることです。

4.チームで事例の課題を共有し、解決策を見いだす。
正しいです。
チームが事例に関する情報と課題を共有し、多様な視点から具体的な解決策を検討することが、事例検討の中心的な目的です。

5.各職種の日頃の悩みを共有する。
誤りです。
職員の悩みを共有し支え合う場は必要ですが、それだけでは事例検討の目的になりません。対象となる利用者の生活課題と支援方法に焦点を当てます。

覚えるポイント

事例検討は、チームで事例の情報と課題を共有する取り組みです。

本人の希望、強み、生活歴、心身状態、環境を総合的に検討します。

目的は、本人中心の具体的な解決策を見いだし、支援の質を高めることです。

報告、職員交流、悩みの共有だけを目的にしません。

決定した支援を実施し、その結果を評価して計画の見直しにつなげます。

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