38Q106|第38回 社会福祉士国家試験 過去問
我が国の「臓器の移植に関する法律」に基づいた臓器提供に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
改正臓器移植法による本人意思と家族承諾の関係、脳死下提供、生体移植と死体移植の件数、臓器売買の禁止、提供者・移植者の匿名性を確認します。制度上の可否と実際の件数を分けます。
解説
臓器移植法は、本人が生前に提供拒否の意思を示していない場合、家族の書面による承諾によって脳死後又は心停止後の臓器提供を可能としています。したがって、常に本人の書面による提供意思と家族承諾の両方を要するわけではありません。脳死した者の身体を、臓器提供の場合に法律上の「死体」に含める規定があり、脳死下提供は認められています。一方、国内の移植実績では、腎臓・肝臓を中心に生体移植が行われ、死体からの移植より件数が多い状況です。臓器売買・有償のあっせんは禁止され、国外で行えば日本人は一切処罰されないという理解はできません。公平なあっせんとプライバシー保護のため、提供者家族と移植患者の個人を特定できる情報は原則相互に開示されません。
選択肢の確認
1.臓器提供者の書面による意思表示及び家族の承諾が必要である。
誤り。本人が拒否していなければ家族の書面承諾による提供が可能で、本人の書面による提供意思が常に必要なわけではありません。
2.脳死状態での臓器提供は認められていない。
誤り。法定の脳死判定と承諾等の要件を満たせば、脳死下での臓器提供は法律上認められています。
3.死体移植件数より生体移植件数の方が多い。
正答。国内の実績では、腎臓や肝臓などの生体移植件数の合計が死体移植件数を上回っています。
4.臓器売買は、日本人が海外で行った場合は処罰対象とならない。
誤り。臓器売買や有償あっせんは法律で禁止されており、海外であれば日本人が当然に処罰対象外になるという規定ではありません。
5.臓器提供者と移植患者に関する情報は相互に共有される。
誤り。提供の任意性と双方のプライバシーを守るため、個人を特定できる情報を相互に共有する制度ではありません。
覚えるポイント
改正法では「本人の拒否がない+家族の書面承諾」でも提供可能です。脳死下提供を認め、売買を禁止し、提供者と移植者の匿名性を守ります。