35AM75|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問

過去問題(分野未登録)第35回

血液透析の治療自体で改善される病態はどれか。 a.低栄養 b.腎性貧血 c.高カリウム血症 d.代謝性アシドーシス e.二次性副甲状腺機能亢進症

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正解: 4

正答

4

公式正答は 4 です。正答内容は c、d です。

この問題のポイント

「血液透析の治療自体」でその場で補正できる病態と、透析患者の合併症ではあっても別の薬物・栄養管理が主に必要な病態を分けます。カリウムは拡散で除去され、代謝性アシドーシスは重炭酸を含む透析液との物質移動で補正されます。

解説

aの低栄養は誤りです。透析は尿毒症の改善によって食欲へ好影響を与える場合がありますが、透析中にアミノ酸などが失われる面もあり、低栄養を透析操作が直接是正するわけではありません。栄養評価と適切な食事・栄養支援が必要です。bの腎性貧血も誤りです。腎でのエリスロポエチン産生低下が主因であり、透析単独で回復せず、造血刺激因子製剤、鉄代謝の評価・補充などを行います。cの高カリウム血症は正しいです。血液と低カリウムの透析液との濃度差による拡散でK⁺が除去され、血清カリウム値が低下します。dの代謝性アシドーシスも正しいです。酸性物質を除去し、重炭酸を供給することで低下した血中HCO₃⁻とpHを補正します。eの二次性副甲状腺機能亢進症は誤りです。十分な透析はリン管理の一部ですが、既に成立した二次性副甲状腺機能亢進症が一回の透析で直接・速やかに是正されるわけではなく、食事リン制限、リン吸着薬、活性型ビタミンD製剤、カルシウム受容体作動薬などで継続管理します。したがって正しい小項目はc・dで、選択肢4です。

各肢の最終判定は、a:誤り、b:誤り、c:正しい、d:正しい、e:誤りです。

選択肢の確認

選択肢1:a、b

正答ではありません。 aの低栄養には栄養介入、bの腎性貧血には造血刺激因子製剤や鉄管理が必要で、どちらも透析操作そのもので直接改善する組合せではありません。

選択肢2:a、e

正答ではありません。 aの低栄養は食事・栄養支援、eの二次性副甲状腺機能亢進症はリン・ビタミンD・PTHの継続管理が主に必要です。

選択肢3:b、c

正答ではありません。 cの高カリウム血症は透析で改善しますが、bの腎性貧血はエリスロポエチン欠乏を透析で補えないため、正しい組合せではありません。

選択肢4:c、d

正答です。 cは血清カリウムを透析液側へ拡散させて除去し、dは酸性物質の除去と重炭酸の供給によって、血液透析の治療自体で改善します。

選択肢5:d、e

正答ではありません。 dの代謝性アシドーシスは透析で補正されますが、eの二次性副甲状腺機能亢進症は透析単独で直接・速やかに改善する病態ではありません。

覚えるポイント

  • 透析そのもので直接改善する代表は「K⁺を除去、酸を除去しHCO₃⁻を補う」です。
  • 腎性貧血は造血刺激因子と鉄、低栄養は食事・栄養支援を組み合わせます。
  • 二次性副甲状腺機能亢進症は「透析一回で直接是正」ではなく、リン・ビタミンD・PTHを継続管理します。

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