35PM69|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問
人工心肺を用いた体外循環中に用いる血液濃縮器について正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
公式正答は 1 です。正答内容は メインの人工心肺回路と別の並列回路を必要とする。 です。
この問題のポイント
血液濃縮器は中空糸膜を用いる限外濾過装置です。人工心肺メイン回路から分岐した並列回路へ血液を流し、水と膜を通過できる小分子を濾液側へ除き、血球・蛋白を濃縮して回路へ戻します。
解説
人工心肺中の血液希釈を是正するため、血液濃縮器はメイン回路から血液を取り出して濃縮器へ通し、濃縮血をリザーバ等へ戻す並列回路で用います。水移動は膜間圧差(TMP)を駆動力とする限外濾過で、除水量はTMP、膜面積、膜の透水性、血液流量、濾液側圧などの影響を受けます。血液流量だけを「第一の規定因子」と固定するのは不適切です。
通常の血液濃縮器には透析液を対向流させないため、K⁺を含む溶質除去を透析装置と同等に制御できません。遠心分離装置でもありません。濾液は主として水と電解質・尿素など膜を通過できる小分子で、アルブミンなど大分子蛋白は概ね血液側へ保持されます。膜特性や条件により微量の蛋白漏出はあり得ますが、アルブミンを積極的に除去することが正常目的ではありません。
選択肢の確認
選択肢1:メインの人工心肺回路と別の並列回路を必要とする。
正答です。 メイン回路から血液を分岐して濃縮器へ通し、濃縮後の血液をリザーバ等へ戻す並列の血液濃縮回路を構成します。
選択肢2:除水量の第一の規定因子は装置を通過する血液流量である。
正答ではありません。 血液流量は影響因子の一つですが、限外濾過の直接駆動力はTMPで、膜面積・透水性や濾液側条件も関係します。血液流量だけを第一因子と固定できません。
選択肢3:血清カリウム濃度の低下効果は透析装置と同等である。
正答ではありません。 血液濃縮器は限外濾過が中心で、透析液との濃度勾配による拡散を利用するダイアライザと同等のK⁺除去・濃度調整を行う装置ではありません。
選択肢4:遠心力を用いて血球成分と血漿成分を分離する装置である。
正答ではありません。 血液濃縮器は中空糸半透膜とTMPによる限外濾過を利用します。遠心力で血球と血漿を分ける血球分離器とは原理が異なります。
選択肢5:水分のみでなくアルブミンなどの血漿タンパクも除去される。
正答ではありません。 正常な目的は水と小分子を濾液化し、アルブミン等の大分子蛋白と血球を血液側へ概ね保持して濃縮することです。微量漏出の可能性と積極除去を混同しません。
覚えるポイント
- 血液濃縮器はメイン回路から分岐した並列回路で用いる限外濾過装置。
- 除水はTMP、膜特性、面積、流量、濾液側圧など複数因子で決まる。
- 水・小分子を濾液側へ除き、血球とアルブミン等の大分子を概ね保持する。
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