35PM9|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問
皮膚の構造と機能について正しいのはどれか。
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正解: 5
正答
5
公式正答は 5 です。正答内容は 水溶性物質は皮膚をほとんど透過しない。 です。
この問題のポイント
皮膚のバリア機能は表皮最外層の角層が担い、角質細胞と細胞間脂質からなる疎水性の経路が水溶性物質の透過を強く妨げます。血管、神経終末、紫外線防御、ビタミン D合成はそれぞれ別の層・機序として整理します。
解説
表皮は血管を持たず、真皮毛細血管からの拡散で栄養されます。角層の細胞間脂質は経皮吸収の主要バリアで、一般に脂溶性で分子量の小さい物質に比べ、水溶性物質は健常皮膚を透過しにくいため、選択肢5が公式正答です。
感覚受容器の多くは真皮にありますが、痛覚・温度覚などを担う自由神経終末の一部は表皮内へ進入します。このため「表皮に感覚神経が分布する」という選択肢2を、解剖学的事実として全面否定するのは適切ではありません。本問の公式採点では、角層バリアについての選択肢5を単一正答として採用しています。紫外線防御の中心はメラニンによる吸収やDNA修復などであり、ケラチンを主な紫外線防御物質とする選択肢3は不適切です。皮膚の7-デヒドロコレステロールからビタミン D3を生じさせるのは主にUVBで、赤外線ではありません。
選択肢の確認
選択肢1:表皮に血管が存在している。
正答ではありません。 表皮は無血管組織です。酸素や栄養は、血管が存在する真皮から基底膜を越えて拡散することで表皮細胞へ供給されます。
選択肢2:表皮に感覚神経が分布している。
正答ではありません。 公式採点ではこの肢を正答としていません。ただし自由神経終末は真皮から表皮内へ進入し得るため、「表皮に感覚神経がない」と全面否定はできません。本問ではより明確な角層バリアの選択肢5を選びます。
選択肢3:ケラチンは紫外線による細胞傷害を抑制している。
正答ではありません。 ケラチンは上皮細胞の中間径フィラメントを構成し、機械的強度や角化に関わります。紫外線吸収による防御の代表はメラニンであり、この対応は不適切です。
選択肢4:赤外線を浴びるとビタミン D 前駆体が活性化する。
正答ではありません。 皮膚で7-デヒドロコレステロールからプレビタミン D3を生じさせるのは主にUVBです。赤外線は主に熱作用を示し、ビタミン D生成を開始する波長ではありません。
選択肢5:水溶性物質は皮膚をほとんど透過しない。
正答です。 健常皮膚では角質細胞と細胞間脂質からなる角層が強い透過バリアとなります。水溶性物質はこの疎水性バリアを通りにくく、経皮透過は一般にごく少量です。
覚えるポイント
- 表皮は無血管で、真皮毛細血管から拡散により栄養される。
- 角層の細胞間脂質が経皮吸収の主要バリアで、水溶性物質は透過しにくい。
- ビタミン D3生成を開始するのはUVBであり、赤外線ではない。
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