68AM013|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

腎前性急性腎不全の原因になるのはどれか。

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正解: 1

正答

1(敗血症)

この問題のポイント

急性腎障害の原因を、腎血流低下による腎前性、腎実質障害による腎性、尿路閉塞による腎後性に分類する問題です。

解説

腎前性急性腎不全、現在の用語では腎前性急性腎障害(AKI)は、腎実質が最初から壊れているのではなく、腎臓へ届く有効な血流が不足して糸球体濾過量が低下した状態です。出血・脱水による循環血液量減少、心拍出量低下、全身血管拡張などが原因になります。敗血症では炎症反応による血管拡張、毛細血管透過性亢進、相対的循環血液量低下や血圧低下が起こり、腎灌流が低下するため腎前性の原因となります。ただし、敗血症性AKIは微小循環障害など複数の機序が関与し、低灌流が続けば急性尿細管障害という腎性病変へ進むこともあります。尿管や尿道の閉塞は腎後性、糸球体・間質・尿細管そのものの病変は腎性、と障害部位をたどると分類できます。

選択肢の確認

1.正しい。敗血症では末梢血管拡張や血管内からの体液移動、低血圧により有効循環血液量と腎灌流が低下し、腎前性AKIを起こし得ます。
2.誤り。尿管結石は尿の流出路を閉塞するため腎後性です。片側閉塞では反対側腎が保たれますが、両側閉塞などではAKIの原因になります。
3.誤り。前立腺肥大は下部尿路を閉塞し、膀胱から上流へ圧がかかるため腎後性の原因です。
4.誤り。急速進行性糸球体腎炎は糸球体に半月体形成などの急速な腎実質障害を生じるため腎性です。
5.誤り。全身性エリテマトーデス(SLE)では免疫複合体によるループス腎炎を起こし得るため、分類は腎性です。

覚えるポイント

  • 腎前性は腎血流不足、腎性は腎実質障害、腎後性は尿路閉塞です。
  • 敗血症は血管拡張・低血圧から腎前性AKIを起こし得ます。
  • 腎前性が遷延すると急性尿細管障害へ進むことがあります。

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