68PM004|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
便潜血の免疫学的検査法で正しいのはどれか。2つ選べ。
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正解: 4・5
正答
4(便の表面をこするように採取する)、5(上部より下部の消化管出血の検査に適している)
この問題のポイント
免疫学的便潜血検査がヒトヘモグロビンのグロビンを検出することから、採便法・食事制限・検出しやすい出血部位を考える問題です。
解説
免疫学的便潜血検査〈FIT〉は、抗ヒトヘモグロビン抗体を用いて便中のヒトヘモグロビン、主にグロビン部分を検出します。獣肉のヘモグロビンや野菜中のペルオキシダーゼの影響を受けにくいため、化学的グアヤック法と異なり通常は食事制限が不要です。下部消化管から出た血液ではグロビンが比較的保たれたまま便へ混じるので、大腸癌検診など下部消化管出血のスクリーニングに適します。上部消化管からの血液は通過中に消化酵素でグロビンが分解されるため、免疫法では検出しにくくなります。大腸病変からの出血は便全体へ均一に混ざるとは限らず表面へ筋状に付着することがあるため、採便棒の溝を便で埋めるように表面の複数箇所をこすって採取します。陰性でも病変を完全には否定できず、間欠的出血を考慮して複数日法が用いられることもあります。
選択肢の確認
1.誤り。免疫法が検出するのは便中の鉄そのものではなく、抗体が認識するヒトヘモグロビンの蛋白部分です。
2.誤り。ヒトヘモグロビンに特異的な抗体を用いるので、食肉や植物由来酵素を避けるための食事制限は通常不要です。
3.誤り。免疫法は下部消化管出血に対して化学的検査法より一般に高い検出感度と特異性をもち、「感度が低い」は反対です。
4.正しい。血液は便へ不均一に付着し得るため、便表面の複数箇所を採便棒でこするように採取します。
5.正しい。上部消化管ではグロビンが消化されやすいため、免疫法は上部より下部消化管からの出血検出に適します。
覚えるポイント
- FITは抗体でヒトグロビンを検出します。
- 通常は食事制限不要で、便表面の複数箇所から採取します。
- グロビンが保たれやすい下部消化管出血の検出に向きます。
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