68PM005|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
関節液の異常所見はどれか。
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正解: 5
正答
5(蛋白濃度3.5 g/dL)
この問題のポイント
正常関節液の外観・比重・細胞数・好中球比率・蛋白濃度をまとめて比較し、炎症で上昇する項目を選ぶ問題です。
解説
正常関節液は滑膜から産生される少量の粘稠な液体で、関節面の潤滑と軟骨への栄養供給を担います。正常では淡黄色透明で、白血球数はおおむね200/μL未満、好中球比率も低く、蛋白濃度は血漿よりかなり低値です。比重約1.010、細胞数50/μL、好中球10%はいずれも非炎症性の範囲で考えられます。一方、炎症により滑膜血管の透過性が亢進すると血漿蛋白が関節腔へ漏れ、関節液蛋白が上昇します。3.5 g/dLは正常関節液として高く、異常所見です。同時に白血球数、とくに好中球比率が増え、透明度や粘稠度も低下します。関節液検査では外観、粘稠度、細胞数・分画、蛋白や糖、Gram染色・培養に加え、偏光顕微鏡で尿酸ナトリウム結晶やピロリン酸カルシウム結晶を評価し、感染性・炎症性・結晶誘発性関節炎を鑑別します。
選択肢の確認
1.誤り。淡黄色透明は正常関節液の基本的な外観で、混濁や血性でなければ異常とはいえません。
2.誤り。比重1.010は正常関節液でみられる低い比重の範囲に含まれます。炎症性関節液では蛋白・細胞増加に伴い上昇し得ます。
3.誤り。細胞数50/μLは正常上限のおおむね200/μL未満であり、低細胞性の正常所見です。
4.誤り。好中球比率10%は低値で正常範囲に含まれます。細菌性関節炎などでは好中球優位が著明になります。
5.正しい。蛋白濃度3.5 g/dLは正常関節液として高値で、滑膜炎による血管透過性亢進などを示唆します。
覚えるポイント
- 正常関節液は淡黄色透明で、細胞数と好中球比率が低いです。
- 炎症では蛋白・白血球・好中球比率が上昇します。
- 結晶誘発性関節炎では偏光顕微鏡による結晶同定が重要です。
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