69PM024|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

超音波検査で深度に応じて受信の感度を変える機能はどれか。

解答・解説を見る

正解: 5

正答

5.STC〈sensitivity time control〉

この問題のポイント

超音波が深部を往復するほど弱くなるため、戻る時刻に応じて増幅度を変える機能を選ぶ問題です。

解説

送信された超音波は生体内を進む間に吸収・散乱などで減衰し、深い反射体からのエコーほど長い距離を往復するため振幅が小さくなります。そのまま表示すると、同じ反射特性の組織でも深部ほど暗く見えてしまいます。STC(sensitivity time control:感度時間制御)は、送信後に反射波が戻るまでの時間が深度に対応することを利用し、遅く戻る深部エコーほど受信増幅度を高くする機能です。TGC(time gain compensation:時間利得補償)とも呼ばれ、装置の深度別スライダで浅部・中部・深部の明るさを個別にそろえます。これに対して単なるゲインは全深度の信号を一様に増減します。適切な調整では、液体部を無エコーに保ちつつ、同質組織が深さによらずおおむね同程度の輝度になるようにします。深部を明るくし過ぎるとノイズまで増幅されるため、STCは「深部を必ず最大にする機能」ではなく、深度依存性減衰を補う機能と理解します。

選択肢の確認

1.誤り。γ補正は入力信号と表示輝度の非直線的な関係を調整する階調補正であり、深度ごとの受信感度を変える機能ではありません。
2.誤り。ゲインは受信信号全体の増幅度を変え、画面全体を明るくまたは暗くしますが、特定の深度だけを補正しません。
3.誤り。フォーカシングは超音波ビームを特定深度で細くして方位分解能を改善する機能で、減衰に応じた受信感度補正とは目的が異なります。
4.誤り。ダイナミックレンジは表示に割り当てる信号強度の範囲を調整し、広くすると階調が多く軟らかい画像になりますが、深度別補正ではありません。
5.正しい。STC〈sensitivity time control〉は反射波の到達時刻、すなわち深度に応じて受信増幅度を変え、深部での減衰を補正します。

覚えるポイント

  • 深い反射波ほど往復距離が長く、減衰して弱くなる。
  • 全体の明るさはゲイン、深度ごとの明るさはSTC・TGCで調整する。
  • フォーカスは方位分解能、ダイナミックレンジは階調の調整である。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。

関連問題

← 69PM02369PM025 →
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)