117A033|第117回 歯科医師国家試験 過去問
16 歳の女子。矯正歯科から口腔衛生管理の依頼があり来院した。矯正歯科治療 開始予定であるという。朝食摂取後に、普段どおりの口腔清掃を行ったという。染 め出し時の口腔内写真(別冊No. 10A)、齲蝕活動性試験の結果(別冊No. 10B)及び エックス線画像(別冊No. 10C)を別に示す。 検査結果から口腔衛生指導内容に反映すべきなのはどれか。2 つ選べ。

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正解: a・c
正答
a、c
この問題のポイント
矯正治療前の口腔衛生指導では、齲蝕リスク検査の結果と染め出しによるプラーク付着部位を具体的な指導へ反映します。
解説
固定式矯正装置を装着すると、ブラケットやワイヤー周囲にプラークが停滞しやすく、白斑病変や齲蝕のリスクが上がります。本症例で口腔衛生指導に反映すべきなのは、唾液緩衝能の低下とプラークの付着状態です。
緩衝能が低いと、飲食後に低下した口腔内pHが回復しにくくなります。染め出しで残存プラークの部位を本人に示し、装置周囲、歯頸部、隣接面の清掃方法と食事回数を指導します。
画像の確認
実画像では、染め出し後の歯頸部・隣接面・臼歯咬合面に赤紫色のプラークが広く残り、清掃後にも付着部位が明瞭である。試験パネルでは唾液緩衝能が危険域に印されており、これらが唾液緩衝能低下とプラーク付着状態を指導に反映する正答a・cにつながる。
選択肢の確認
a.唾液緩衝能の低下
正しい。
唾液緩衝能の低下は酸の中和とpH回復を遅らせるため、飲食習慣と齲蝕予防指導へ反映します。
b.唾液分泌量の低下
誤り。
本問では、唾液分泌量の低下を示す結果ではありません。分泌量と緩衝能は別に評価します。
c.プラークの付着状態
正しい。
染め出しで確認したプラーク付着部位は、患者個別のブラッシング指導に直接利用します。
d.齲蝕関連細菌数の増加
誤り。
本問では、齲蝕関連細菌数の増加を指導へ反映する検査結果ではありません。
e.唾液無機イオン濃度の上昇
誤り。
唾液無機イオン濃度の上昇は、本問の検査結果から示される主要な指導項目ではありません。
覚えるポイント
- 矯正前はプラークコントロールを確立します。
- 緩衝能低下では間食回数、糖質摂取、フッ化物利用を指導します。
- 染め出しは「磨けていない場所」を具体化する検査です。