119C013|第119回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科矯正学
矯正歯科治療での歯の移動に影響を及ぼすのはどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: e
正答
e
この問題のポイント
ロキソプロフェンナトリウム水和物はNSAIDsであり、プロスタグランジン産生を抑えるため、矯正学的歯の移動に影響し得ます。
解説
矯正学的歯の移動には、圧迫側の骨吸収と牽引側の骨形成という骨リモデリングが必要です。NSAIDsはシクロオキシゲナーゼを阻害し、炎症性メディエーターであるプロスタグランジンの産生を低下させるため、破骨細胞の誘導と歯の移動を抑制する可能性があります。
疼痛管理では、薬剤の作用機序と服用期間を考慮します。アセトアミノフェンは末梢での抗炎症作用が比較的弱く、矯正歯科治療中の鎮痛薬として検討されます。
選択肢の確認
a.アセトアミノフェン
誤り。
アセトアミノフェンはNSAIDsほど末梢のプロスタグランジン産生を抑制せず、歯の移動への影響は比較的小さいと考えられます。
b.アンピシリン水和物
誤り。
アンピシリン水和物は抗菌薬であり、骨リモデリングを介して矯正学的歯の移動を抑える代表薬ではありません。
c.ジフェンヒドラミン塩酸塩
誤り。
ジフェンヒドラミン塩酸塩は抗ヒスタミン薬で、歯の移動に影響する代表薬ではありません。
d.クロルフェニラミンマレイン酸塩
誤り。
クロルフェニラミンマレイン酸塩も抗ヒスタミン薬で、矯正力による骨改造を抑制する代表薬ではありません。
e.ロキソプロフェンナトリウム水和物
正しい。
ロキソプロフェンはNSAIDsであり、プロスタグランジン産生を抑えて歯の移動に影響し得ます。
覚えるポイント
- 歯の移動には破骨細胞を介する骨吸収が必要です。
- NSAIDsはプロスタグランジン産生を抑制します。
- 矯正中の鎮痛薬は骨代謝への影響も考えます。