31AM011|第31回 歯科衛生士国家試験 過去問
薬物Aの性質を表に示す。 薬物Aの薬物動態に影響するのはどれか。1つ選べ。

解答・解説を見る
正解: d
正答
d:血漿タンパク質との結合
この問題のポイント
表では薬物Aが血管外へ分布せず、肝代謝も糸球体濾過も受けないと示されています。この三つを同時に説明できる薬物側・血液側の性質を考えます。
解説
薬物がアルブミンなどの血漿タンパク質と強く結合すると、複合体は毛細血管壁や糸球体濾過膜を通りにくくなります。肝細胞へ取り込まれて代謝されたり、糸球体から原尿へ濾過されたりするのは原則として遊離型薬物です。したがって、表の「血管外分布なし・肝代謝なし・腎糸球体濾過なし」という性質には強い血漿タンパク結合が最もよく対応します。結合率が変化すると遊離型濃度が変わり、作用や副作用にも影響します。
選択肢の確認
- a 腎血流量の増加:濾過可能な遊離型薬物なら腎クリアランスへ影響しますが、濾過されないという表全体の理由にはなりません。
- b 血管透過性の亢進:一般には血管外移行を増やす方向に働き、表の「血管外分布しない」と逆です。
- c 肝薬物代謝酵素の誘導:代謝される基質なら消失を速めますが、薬物Aは肝代謝されないため主要因ではありません。
- d 血漿タンパク質との結合:大きな複合体として血管内に保持され、濾過・代謝されにくくなるため正答です。
覚えるポイント
薬物動態では遊離型が分布・代謝・濾過・薬効を担い、結合型は血管内の貯蔵庫になると整理します。