31AM039|第31回 歯科衛生士国家試験 過去問
59歳の女性。前歯部歯肉からの出血を訴えて来院した。半年前に内科を受診し、高血圧と不整脈に対する投薬が始まってから、歯肉の腫れがひどくなったという。初診時の歯周組織検査結果の一部を図に示す。 症状に影響していると考えられるのはどれか。1つ選べ。

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正解: c
正答
c:カルシウム拮抗薬
この問題のポイント
投薬開始後に歯肉腫脹が増悪し、前歯部のPPDが4〜8 mmと深い画像所見は、薬物性歯肉増殖による仮性ポケットを示唆します。
解説
ニフェジピンやアムロジピンなどのカルシウム拮抗薬は高血圧や不整脈に用いられ、薬物性歯肉増殖を起こすことがあります。歯肉線維芽細胞の細胞外基質代謝などへの影響にプラーク性炎症が加わると、特に前歯部歯間乳頭から線維性の腫大が目立ちます。図では広い範囲で深いPPDとプロービング時出血を認める一方、動揺はほぼなく、付着喪失だけでなく増殖歯肉による仮性ポケットを考える所見です。
選択肢の確認
- a 利尿薬:降圧薬として用いられ口腔乾燥を助長することはありますが、典型的な薬物性歯肉増殖薬ではありません。
- b 抗凝固薬:出血しやすさを増す可能性はありますが、歯肉組織を増殖させてPPDを深くする原因ではありません。
- c カルシウム拮抗薬:降圧・抗不整脈薬の一部で、歯肉増殖を来す代表薬なので正答です。
- d 抗コレステロール薬:スタチンなどは脂質低下に用いられ、歯肉増殖との典型的関連はありません。
覚えるポイント
薬物性歯肉増殖の代表はカルシウム拮抗薬、フェニトイン、シクロスポリン。プラーク管理と処方医との連携が重要です。