32AM038第32回 歯科衛生士国家試験 過去問

過去問題

44歳の男性。全顎的な歯肉の腫脹を主訴として来院した。高血圧症に対する投薬が始まってから、上顎右側小臼歯部の歯間清掃がしにくくなったという。 薬物性歯肉炎と診断され、歯周治療が開始された。再評価時の歯周組織検査結果の一部(別冊午前No.4)と、行った歯周外科治療の術前、術中、術後の口腔内写真(別冊午前No.5 A、B、C)を別に示す。 行ったのはどれか。1つ選べ。

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正解: b

正答

b:歯肉切除術

この問題のポイント

写真は薬物性歯肉増殖による線維性の過剰歯肉を切除し、歯肉外形を整える経過を示す。アタッチメントレベルが約2mmでPPDだけが3〜5mmの部位は仮性ポケットである。

解説

降圧薬の一部、特にCa拮抗薬は歯肉増殖を起こすことがある。検査表では頬側のPPDが4〜5mmでもアタッチメントレベルは2〜3mm程度で、深さの主因が歯肉辺縁の歯冠側増殖であることが分かる。写真Bでは増殖歯肉を外側から切除し、写真Cで生理的な形態へ整えている。骨欠損へアクセスする必要がなく、十分な付着歯肉と骨頂までの距離があれば歯肉切除術が適応となる。再発予防には原因薬剤について医師と連携し、徹底したプラークコントロールを続ける。

選択肢の確認

  • a 新付着術:ポケット内面を掻爬して根面へ歯肉組織の再付着を図る手術で、増殖歯肉を外形ごと切り取る写真とは異なる。
  • b 歯肉切除術:仮性ポケットを形成する過剰歯肉を切除し、ポケット除去と歯肉形態修正を行う術式で画像に一致する。
  • c 歯肉根尖側移動術:粘膜骨膜弁を形成して歯肉辺縁を根尖側へ移動・縫合する方法だが、写真には弁の移動操作がない。
  • d 歯周ポケット掻爬術:ポケット内壁の炎症性軟組織を除去する閉鎖的処置で、歯肉の外側を切除して形態を変える手術ではない。

覚えるポイント

PPD増加に対してアタッチメントロスが小さければ歯肉増殖による仮性ポケットを疑う。外から過剰歯肉を切除する像は歯肉切除術である。

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