31AM044|第31回 歯科衛生士国家試験 過去問
28歳の女性。上顎右側側切歯の着色を主訴として来院した。1年前に治療を行い、半年前から着色に気付いたという。初診時の口腔内写真(別冊午前 No.11)を別に示す。 着色の原因で考えられるのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: b・c
正答
b:窩縁斜面の不備、c:仕上げ研磨の不足
この問題のポイント
写真では側切歯のコンポジットレジン修復部に、境界の褐色線と不均一な表面がみられます。辺縁着色を招く形態・表面要因を選びます。
解説
前歯部レジン修復ではエナメル質窩縁に適切なベベルを付与すると、エッチング面積が増し、接着移行部を広く薄くできるため、辺縁封鎖と色調移行が改善します。ベベルが不足すると接着面が小さく厚い境界が残り、微小漏洩や着色が目立ちます。また研磨不足で段差・粗造面・過剰充塡が残ると、プラークや飲食物色素が保持されます。写真の修復辺縁の線状着色はこの二要因で説明できます。
選択肢の確認
- a 過度の光照射:適正範囲の十分な照射は重合を進めます。過照射そのものが半年後の辺縁着色を生む代表原因ではありません。
- b 窩縁斜面の不備:エナメル接着面積と辺縁移行が不十分になり、境界部の漏洩・着色につながるため正しいです。
- c 仕上げ研磨の不足:粗さや段差が色素・プラークを停滞させ、表面着色を起こすため正しいです。
- d 選択的エッチング:エナメル質だけリン酸処理する接着手技で、適切に行えばエナメル接着を高める方法です。
覚えるポイント
前歯レジンの審美的予後には適切なベベル、確実なエナメル接着、段差のない仕上げ研磨が重要です。