31AM045|第31回 歯科衛生士国家試験 過去問
58歳の女性。歯肉からの出血と起床時の顎の疲れを主訴として来院した。数年前から自覚していたが放置していたという。初診時の口腔内写真(別冊午前 No.12) を別に示す。 上下顎前歯部にみられる歯の形態異常に関与すると考えられる習癖はどれか。 1つ選べ。

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正解: d
正答
d:グラインディング
この問題のポイント
写真では上下顎前歯の切縁に幅広く平坦な咬耗面が連続し、起床時の頭・顎の疲労があります。歯を接触させたまま横へ擦る習癖を選びます。
解説
グラインディングは睡眠時などに上下の歯を強く接触させ、下顎を側方・前後へ反復運動させるブラキシズムです。対合歯どうしが擦れるため、写真のように切縁や咬頭頂へ対応する光沢のある平坦な咬耗面が生じ、歯冠が短くなることがあります。長時間の筋活動は起床時の咀嚼筋疲労や頭重感にもつながります。歯肉出血にはプラーク性炎症など別の評価が必要で、咬耗所見と習癖を直接対応させます。
選択肢の確認
- a 舌突出癖:前歯部開咬や歯間離開を生じ得ますが、擦り合わせによる平坦な切縁咬耗の原因ではありません。
- b タッピング:上下歯を短く繰り返し接触させる運動で、広い面を擦って形成する特徴的咬耗とは異なります。
- c クレンチング:下顎運動を伴わない持続的な食いしばりで筋疲労は起こしますが、写真の広い擦過性咬耗は生じにくいです。
- d グラインディング:歯を強く擦り合わせ、対合する咬耗面と筋疲労を生じるため正答です。
覚えるポイント
クレンチング=動かさず食いしばる、グラインディング=接触させて擦る。咬耗ファセットは後者を示す重要所見です。